刺身の食べ方 (男の作法 池波正太郎著)

インターネットは本当に便利です。すごい時代になったものだと思います。
わからないことがあっても、検索で「すぐ」「簡単に」答えが見つかります。
見つからなければ、沢山の人が親切に教えてくれるんです。たとえば、

Yahoo!知恵袋では 「刺身」に関する質問ができます。
その中に解決済みの質問 「刺身のわさび」というのがありました。

質問:刺身のわさび。 醤油に混ぜて使いますか。それとも混ぜないで、直接刺身に付けて使いますか?(原文ママ)

ベストアンサー:マナーとか、粋とか、常識とか抜きで、あくまで私の好みで言わせてもらうと、醤油にたっぷりわさび入れてぐるぐるかき混ぜます。このわさび醤油ペースト(?)にお刺身を浸して食べるのが好きです。だって、これが好きなんだもん、しょうがないじゃない。。。(原文ママ)

ところで、池波正太郎という時代ものを書いた江戸っ子で粋な小説家はご存じですね。
エッセイもたくさん書いてますが、若い時に読んでおくとよかったなと思う本があります。

男の作法」池波正太郎著 新潮文庫  薄い本で、優しい文章だが中身は濃い!

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この本のなかで、刺身の食べ方について書かれたところがあります。(83P)

 もう一つ覚えておくといいのは、お刺身を食べる時に、たいていの人はわさびを取ってお醤油でといちゃうだろう。あれはつまらないよ。
 刺身の上にわさびをちょっと乗せて、それにお醤油をちょっとつけて食べればいいんだ。そうしないとわさびの香りがぬけちゃう。お醤油も濁って新鮮でなくなるしね。
 それから刺身には穂じそなんてのがついてくる。それもしごいてみんな醤油の中に入れちゃうだろう。あれもやっぱり香りがなくなっちゃうんだ。あれは刺身の合いの手に、手でつまんで口に入れるから香りがいいわけ。それでこそ薬味になる。

ワタシは池波先生のほうがベストアンサーだと思うのですが、皆さまいかがでしょう?
それに食事は、皆ととることが多いわけですから「マナーとか、粋とか、常識とか抜きで・・・」というスタンスは、社会人としていかがなものかと思いますけど・・

う~ん。日本はどうなるんでしょう? Yahoo!知恵袋を読んでいてそう思いました。

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笹ゆり 6月の阿じ与志

6月そうそうの福山は、夕方6時になってもまだ明るいです。
「こんばんは」というのは何かそぐわないので、「こんにちは」といって、
阿じ与志におじゃましました。

奥の花が歓迎してくれてます。席からよく見ると普通のユリと違います。

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女将に聞くと、野生のユリ、笹ゆりなのだそうです。
毎年この時季になると、豊松の市場が持ってきてくれるそうです。
こういうところが、いかにも山岡家(阿じ与志)らしい。

さて、今夜はどんな料理が出てくるのでしょうか。楽しみです。

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笹ユリについてネットしていましたら、
笹ゆりルネッサンスというすばらしいサイトをみつけました。
一昔前なら、田舎ならどこでも見られたそうですが、今ではもう希少種なんですね。
僅か4日間ほどしか咲かないそうです。

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六月のつき出し (阿じ与志 広島県福山市)

ほ~。本日のつき出しは、長丸皿に、ひぃ、ふぅ、みぃ、・・・八品も!

阿じ与志なら、小品といえども、丁寧に仕上げた逸品に違いありません。
時季のものだから、今日を逃すと、もうお目にかかれないかもしれない。
そう思うと、もう貪欲な虎になったワタシ。子猫ほどの小胃なのに。

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阿じ与志 6月のつきだし 時季の八品 

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酒盗(画像左)・・鰹の内臓を発酵させたのが土佐名物の酒盗(シュトウ)
がら海老の切身がつぶつぶと入っていて、取り合わせのよさに感心しました。
蕗の煮しめ(画像右上)・・蕗(フキ)を崩さず柔らかく、甘からず辛からず、
上品に煮しめてあります。
子持ち昆布(画像右下)・・ニシンが昆布に産卵してできるのが子持ち昆布。
厚さが2センチほどもある国産天然もので、破格の上物です。

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(画像上)・・・弾力のある歯ごたえの煮鮑(アワビ)と、ほろっと柔らかな鮑の肝。
取合わせは徳島産のもずく酢。ピンク色したのは梅干の種(すっぱくて柔らかい)
小イワシの煮つけ(画像下)・・・瀬戸内海に夏を告げる小イワシ(カタクチイワシ)。
山椒で炊いて、す~っとさわやかな風味をきかせてあります。

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椎茸煮物(画像左上)・・・厚肉の椎茸に、出汁がよく浸みています。
鱧八幡巻(画像左下)・・・ゴボウに穴子などを巻き、つけ焼きしたのが八幡巻。
こちらは時季の鱧の皮を巻いてあり、あっさりしてます。
鱧の子塩辛(画像右)・・・鱧の子(鱧卵)とはめずらしい。塩辛に仕上げてあります。
うすい塩味で、説明がなければ、なにげに食べてしまうところでした。


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六月の刺身 (阿じ与志 広島県福山市)

刺身の盛合わせといえば会席料理にはつきもので、お品書きを見ると、
それらしい店では、それなりの魚貝類の名が書き連ねてあるものですが、
仲居さんが運んでくれた盛り皿を見ただけで、たいていガッカリします。

飾り付けには凝っているが、肝心な刺身にまるで精彩がない。造花のごとし。

ほどほどの料理でも、まずいと思うようになったら不幸です。贅沢すぎます。
料理につい辛口な点数をつけるようになったのは、今夜のこの店のせいです。

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■阿じ与志 六月の刺身料理 刺身盛合わせ 鰹・あおりいか・鮪・あこう

盛り合わせられた刺身は、いずれも瑞々しく、輝くばかりだ。
どれからにしようかと迷えば、禁じ手の「移り箸」になっていました。

●あおり烏賊・・・烏賊のなかでは最高の味といわれていますが、
透明感のある白い身は美しい。甘みがあって、歯ごたえよし。

●鰹・・・・・・・・・・血抜きがよいから刺身で食べられる和歌山産の鰹。
大蒜がもっちりした味を,、きりっとシャープにしてくれます。

●鮪・・・・・・・・・・色鮮やかな中トロの鮪。ほどよく脂がまわっていて、
柔らかな身は上品で、とてもおいしい。

●あこう・・・・・・・白身なのにうっすら脂がのって、甘味があります。
はじくような咬み心地もすばらしい。最高の白身魚といわれるのも納得です。

こうして、阿じ与志の刺身を味わってみると、食材の良さはもちろんですが、
その良さを引き出すセンスと技に、断然たる違いがあると考えざるをえません。

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アカタチ料理 (阿じ与志 広島県福山市)

アカタチは全国的には食さない魚とされています。(市場魚類魚図鑑
しかし、広島では漁師さんはミコノヒモ(巫女の紐?)と呼び、なじみのある魚。

このアカタチ。わが正ちゃんが尾道魚市場で発見? 味見したところ、
いけるではないかということで、めでたくも採用された食材です。(注)

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■阿じ与志のアカタチ料理 アカタチ塩焼き

アカタチは白身で、シロギスの身質に似ています。塩焼きにすると、
身離れもよく、しっとりとしたいい味で、皮もうまいです。
なぜ、この魚が食用に適さないとされているのか・・実に不思議です。

食材として、アカタチは長く不遇な扱いを受けてきましたが、
世の常識は、いと移ろいやすきもの。一変する日は近い!

注)--------------------------------------------------------
食材の仕入れは決して人任せにしない。常識や既成概念にとらわれない。
いつも自分の目と口で確かめる。自らの基準に達しないものは客に出さない。
これが阿じ与志のやりかた(Ajiyoshi Way)です。

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鰹(カツオ)たたき (阿じ与志 広島県福山市)

鰹(カツオ)の時季です。阿じ与志の鰹は、昨年から和歌山のケンケン鰹
それまで高知産でしたが、魚の扱いがいいと店主が気に入ったようです。

値段は、たしか倍以上すると、女将から聞いたような記憶がありますけど、
ごく僅かな差が、どんと値段の差にでるのが、上物の世界の常とはいえ・・

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■ 阿じ与志の鰹料理 鰹たたき

いつものように「たたき」は、葱と大蒜(ニンニク)で隠れて見えません。
今夜は彼らによけていただき、「特製たたき酢」に沈む姿を激写(?)

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分厚い切り身の内側の数ミリにぐるり火がとおって、中はレアなことがわかります。
これが鰹のねっとりした身質の特長を残しながら、甘みのでてくる加減なのかな?

鰹は鰹で、他の赤身魚にはない持ち味があるのが、生き物の不思議なところでもあり、
それを生かした料理の素晴らしいところですね。

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海鰻料理 (阿じ与志 広島県福山市)

阿じ与志の鰻は、天然の海鰻。養殖ものとはちょっと違います。
時季が来るのを楽しみにするお客さんが、増えているようです。

今夜もリクエストする方が多いです。次にいつ入るかわからないし、
それを隣席で食べられると、なぜ頼まなかったのか、悔やむことになる・・・
少しでいいから、ワタシにも分けてくださいな!

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■阿じ与志の海鰻料理 鰻の蒲焼き

阿じ与志の鰻。今年はじめてですが、期待したとおりの美味しさです。
脂が過剰ではなく、適度にのっているのが海鰻のいいところですが、
それをふあ~っと焼いているのには、いつも感心します。
甘すぎず、辛すぎずのタレもいいですね。

蒸した鰻の好きな関東の方にも、食べてみていただきたい。

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夏カキの岩牡蠣料理 (阿じ与志 広島県福山市)

「岩牡蠣(イワガキ)のいいのがあるから、食べて見られい」
でも、夏に牡蠣とは、いかがなものでしょうか?店主!

広島は日本でも有数の牡蠣(カキ)の産地で、お馴染みです。
牡蠣は冬に食べるもので、夏は食べられないと思っています。

ところが、夏に食べる「夏ガキ」があるんですね。それが岩牡蠣(イワガキ)

一般的な牡蠣は養殖の「真牡蠣」で、岩牡蠣とは別種だそうです。
殻の色が茶色っぽく、マガキに比べて大きい。
鳥取県の特産で、天然岩ガキの初セリの記事がこちらに

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■阿じ与志の天然岩牡蠣料理 かき酢

大きい!まず、その大きさに驚きます。殻は恐らく、掌をはみ出すくらいあるのでは?
ただ大きいだけではなく、身が引き締まっていることは一目瞭然です。

一切れ食べて、この岩牡蠣は養殖の真牡蠣とは全く別物だとわかりました。
身が厚く、しっかりした歯ごたえがあります。う~ん。とても美味しい。

この岩牡蠣の断面をソッと見て、身に比べて内蔵が小さいことがわかりました。

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養殖牡蠣は濃緑色のフン(実は内蔵)が大きく、鮮度が少しでも落ちると臭いがします。
実はワタシ。これがいやでめったに手をつけません。フライなどは絶対に食べない!
過剰な餌で、ぶよぶよに大きくしている感じも・・・・(お好きな方にはスミマセン)

美味しい牡蠣が存在するということを、この歳になって知りました。
今晩も美味しいものを、たくさん味わうことができました。大満足でご帰宅です。

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シネマ歌舞伎を神辺エーガル8シネマズで

連休に神辺エーガル8シネマズでシネマ歌舞伎野田版 鼠小僧」を観ました。
デジタルシネマを初めてみました。すばらしいですね。皆さまにもお薦めします。
TV放映はまずありえませんから機会をのがさぬよう。神辺ならETCも必要なし!

▼演目の口上とポスター。こちらの記事も参考になります

歌舞伎座と同じ臨場感と迫力でたっぷりとお楽しみください。
平成15年8月、歌舞伎座で上演された大ヒット作、野田秀樹・作・演出
「野田版 鼠小僧」を映画館のスクリーンでデジタル上映します。
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中村勘三郎が汗を飛ばしながら熱演しています。迫力、臨場感がすごい。
シネマ歌舞伎は現代口語で、粋なしぐさやセリフを子供でも楽しめます。
歌舞伎は伝統的古典芸能ではありません。とてもモダンでオシャレです。
ファッションセンスを磨きたい若い方にも参考になると思います。

フューレック(旧 藤本興業)さんありがとう。これからも、いい映画を観せてください。

▼お薦め映画追加--------------------------------------------------
クリント・イーストウッド監督主演の映画「グラン・トリノ」は歴史に残る名作です!
シンプルな作品ですが強烈な印象を残します。男なら感涙せずにはいられない。
イーストウッド作品の集大成とも言える衝撃のラストを秘めた最高の感動傑作だ。

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瀬戸内海も温暖化? (阿じ与志 広島県福山市)

本日は緑の日。黄金週間の始まりです。
五月からは鞆の観光鯛網が始まるというのに、
阿じ与志の生簀に鯛がいない。あこうが悠々と。どうしたの?

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▲阿じ与志の生簀で泳ぐ、あこう(キジハタ)

今年は旨い鯛が少なかった。海はもう初夏になってる。四月で鯛は終わり。と、店主。
瀬戸内海も温暖化?瀬戸内海異変。阿じ与志にも大影響のようです。

ということで、早くも鱧が入っているそうですが、今晩はどんな料理が出るのかな?

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子海老と蕗(フキ)のつき出し(阿じ与志 広島県福山市)

つき出しが出ました。下に蕗(フキ)、中に小海老、上にはクリーム??
こういう料理って、どういう風に食べればいいんでしょう。悩みます。
下の蕗から食べると、倒壊(!)しちゃいますから、上から順かな?

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■阿じ与志 時季のつき出し 小海老と蕗

クリームみたいになめらかですけど、乳成分は入っていません。ふぐの白子とも違う。
淡白ですが胡麻の味を感じます。上品なおいしさ。これは何でしょう?・・降参です。

小海老は瀬戸内海の小さな海老。活きをさっと茹でたのは、くせがなく美味です。

実はワタシ、蕗はあの苦味が苦手で普通は敬遠するのですが、阿じ与志だからと・・・
う~ん。いやな苦味がまったくありません。香りよく、しゃきっとしてます。瑞々しい。
驚いた。今まで食べた蕗はなんだったんだろう?

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鯛の子料理 (阿じ与志 広島県福山市)

ものをうまく食うのに、いい容れ物に入れなければ気の済まぬものなのだ。
と、かの魯山人が書いてましたけど、阿じ与志もかなり気にします。

次の料理も、華のある絵皿(九谷?)に盛られてます。

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■阿じ与志 鯛の子料理 

鯛の子をすりつぶして、かためてあります。ちょっと見にはデザートですけど、
醤油で少し味付けしてあります。ほろほろした鯛の子とは違った味を楽しめます。

産卵前の時季になると、鯛の子の粒も大きくなるそうで、
料理もそれに合わせて、いろいろ工夫するんですね。

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鯛料理 (阿じ与志 広島県福山市)

スイートポテトみたいに写っていますけど、そうじゃありません。
鯛の味噌焼きです。と二代目が差し出してくれました。

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■ 阿じ与志の鯛料理  鯛の味噌焼き

鯛の切り身に、味噌をのせて焼くとこうなるのかな。と、一口・・・?
う~ん。味噌と聞かなければ、ちょっと何だかわかりませんね。

この不思議な「味噌ソース」で鯛の甘味が際立っています。なかなか美味しい。

最近の店主、二代目と研究開発に余念がないらしく、一味違ったソースが多いです。
これも、味噌に鮑のわたをまぜてあるそうで、手間をかけただけのことはあります。

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走りの鱧湯引き (阿じ与志 広島県福山市)

今度のお皿は、高杯(タカツキ)です。あらたまった席で使われる皿です。
襟を正して食べなくては。と思ってしまうような雰囲気があります。

盛られているのは、走りの鱧(はも)。もう夏を知らせています。

冬はふぐ、夏ははも。というのが阿じ与志の看板ですから、
ちゃんと食べてね。という店主からのメッセージです。きっと。

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■ 阿じ与志の鱧料理 走りの鱧湯引き

関西では夏の魚といえば、鱧。湯引きは鱧を代表する料理です。
ネットで湯引き鱧の画像を、あちこちで見つけることができます。
それらと、上の阿じ与志の鱧と比べてみてください。

違いは一目瞭然。どちらが美味しいか、もう子供でもわかります。
阿じ与志のは、花のように美しい。うっすらピンク色した身。まあるくカールしてます。

太っていて、身が厚い。骨切りのピッチは極限まで細かいうえに、皮一枚しか残さない。
料理は素材と腕が違うと、まるで別物です。湯引き鱧は見た目でそれがわかりますね。

人は見た目が9割。というベストセラー本がありましたが、料理についても言えてます!

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あこう刺身 (阿じ与志 広島県福山市)

あこう(キジハタ)は高級魚としてずいぶん知れわたり、赤丸急上昇の人気なようです。
阿じ与志なら、5月頃から8月の盆まで、いつでも極上のあこうを食べることができます。

本日は、その最高のあこう。まずは刺身でいただけます。

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■ 阿じ与志あこう料理 あこう刺身

刺身をみると、阿じ与志にしては小ぶりなあこうなようですが、素晴らしく美味い!
脂ののりといい、歯ごたえといい、最高です。鯛が華なら、あこうには艶がある。
う~ん。今風の好みなら、あこうのほうに軍配が上がるのもやむをえないかも。

久しぶりに食べたあこう。その旨さに感動しました。今日はよかった!

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浅利酒蒸し (阿じ与志 広島県福山市)

浅利といえば、子供が幼稚園生のころ、潮干狩りに行ったことを思い出します。
千葉の富津海岸の広い干潟に、踏み場のないほどいっぱいの人。びっくり!
これでは播いたそばから、根こそぎ採られます。子供の手前がんばりましたけど。

阿じ与志で出す浅利は、確か笠岡の寄島産と聞いていますが、
潮干狩りで手に入るような、貧相なものではありません。

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■ 阿じ与志の浅利料理 浅利酒蒸し

この浅利、貝殻からして浅利のイメージどおり。絵に描いたよう。
大粒な上に、ぎっしり詰まっていてせり出しています。旨そうです。
身が引き締まっていて、味が濃いことは一口食べるとわかります。

できたてを食べるのは格別ですが、塩味の汁がまた美味し。
貝ですくうのですが、うまくいきませんね。

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キジハタとタイの競演! (阿じ与志 広島県福山市)

なんとまあ。一尺以上ありそうな大皿を舞台に、夢の競演、コラボです!
鯛とあこう(キジハタ)という、阿じ与志の看板が並んでます。絢爛豪華。

ありえないような料理に、しばし感動しました。

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■ 阿じ与志の特別企画 キジハタと鯛の酒蒸し

ワタシの年代で際立つ美女といえば、吉永小百合さんと岩下志麻さんでしょう。
こうなると、どちらがより美しいかというより、清純か妖艶かという好みになります。

そういえば昨年、世界最高の女優はアンジェリーナ・ジョリーでしたが、
昨今はどうも清純可憐タイプは歩が悪いようです。

話が脱線しました。
キジハタと鯛が同時に食べれられる、ありえないいような、とても贅沢な料理した。
おかげさまで、しっかり味を比べることができました。

今晩も阿じ与志で、生きてることの喜びを感じることができました。


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北大路魯山人展 ふくやま美術館(2009/4/4~5/17)

稀代な食の芸術家、魯山人の展覧会が、福山市のふくやま美術館で開かれています。
そして本日(4/26)は、魯山人を語るにふさわしい方の講演がありました。

没後50年 北大路魯山人展 ~書画・陶芸と美食の全貌~ 
開催記念「魯山人先生にお仕えして」 「懐石辻留」主人 辻義一氏

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▲魯山人展 開催中のふくやま美術館 (2009/4/4~5/17)

辻氏によれば、魯山人は頼まれると「生持味」(持ち味を生かす)と書いたそうで、
彼の料理の本質はこの言葉につきるそうです。天才は時代を先取りしてますね。

辻氏は、もう一つ彼の言葉を書きました。心小胆大(しんしょうたんだい)

焼き物がさっぱりわからない。どう見ればよいのわからないワタシ。
でも、大胆にして細心というのは、実物を見てすんなり納得できました。
お話を聞いて、素顔に触れたような気がします。ますます好きになりました。

時を経て評価の確立しているもの(人)を学ぶ基点にすること。
とても大切なことだと改めて感じた一日でした。
ふくやま美術館のスタッフの皆さまありがとうございました。

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恩師を魚料理でご接待 (阿じ与志 広島県福山市)

恩師が広島に行かれると聞き、福山に寄り道していただくようお願いしました。
瀬戸内海の美味しい魚料理はいかがですか?という魅力的なオファーをつけて・・・

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▲福山城で恩師と

M先生は昨年、75歳で横浜の大学を退官されたのですが、
すこぶる闊達で、お元気です。昔同様、言葉に力があります。

ワタシの人生でかけがえのない恩師です。
今晩は阿じ与志で再会を祝い、後輩とともにご接待です。

(以下余談です)
予約しておいたのはカンデオという新しいホテル。清潔でセンスがいいです。
福山駅からはちと遠いですが、昭和町の阿じ与志へは徒歩5分の近さです。

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鯛の子料理 (阿じ与志 広島県福山市)

六時半にお店に着きました。後輩はもう既にいました。座敷の予定でしたが、
カウンターがちょうど空いてたので、こちらで店の雰囲気も味わっていただくことに。

瀬戸内海の本物の鯛。天然の上物な鯛がいかに旨いものか。
東京育ちの先生に知っていただきたい。と、いささか気負っているワタシ!
つき出しが出たとたん、もう説明したくてウズウズしてます。(田舎者です)

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阿じ与志 四月のつきだし 鯛の子・筍・小海老・蕨たれかけ

先生。これは鯛の子、鯛の卵です。大きいですね。(誰でもわかります。)
こちらの筍もうまいでしょ?ちょっと違うんです。(食通ならご存じです。)
緑色したソースは、なんと空豆なんですよ。(えぇ~。本当は蕨だよ。)

ワタシが知ったかぶりの、つまらぬ説明をしているのではなかろうかと、
店主と二代目は、ハラハラしている様子です。

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夜泣き貝料理 (阿じ与志 広島県福山市)

今夜は珍しい食材がでました。酢の物にしてあります。

鮮やかな緑いろしたのは、香りのよい沖縄の青さ、アーサーです。
問題は、その下に沈む、表面が赤いろのものです。

貝のようですが、独特のこりこり感があり、とても美味しい!

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■阿じ与志の夜泣き貝料理 夜泣き貝の酢の物

この貝は夜泣き貝(ヨナキガイ)、ヨナキニシといい、広島県では珍重されているそうな。
「実物はこれだよ」と店主が見せてくれました。変わった形してますけど、なぜ夜泣き?

▼ヨナキニシ(夜泣き貝) (全長15センチ位)
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夜泣き貝はこれほど旨いものなのに、なぜ知られていないのか? これも謎です。
漁獲量が極端に少ないのか?はたまた料理するのが難しいのでしょうか?

それにしても、とても珍しくて美味しいものを食することができました。

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鯛卯の花 (阿じ与志 広島県福山市)

次の一品は、卯の花(うのはな)。惣菜ではおなじみです。
う~ん。これはただの「おから」のように見えます。具に何かあるのだろうか?

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■ 阿じ与志の卯の花料理 鯛卯の花

え~っと、これは銀杏。これは筍。これは・・・・と、
具を探るように食べていると、店主。我慢できずに、

それはただのおからじゃないの。鯛の身を刻んで、卯の花と具を煮込んでるの!

恐ろしいもので、見慣れたものは先入観で食べてしまいます。
注意力を働かせていませんから、よほど予想と味が違っていない限り、
なんにも印象が残りません。食べた後で聞いても、祭りの後です。

国宝と聞いて初めて、すすぼけた仏像を熱心に見るようなワタシなどは、
先によく聞いてから、食べるほうがずっと美味しいですね。

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鯛と鮪の刺身 (阿じ与志 広島県福山市)

いよいよ、本日の主役が登場しました。鯛のお刺身です。

先生。見た目も美しいでしょ。これが備後灘や燧灘で採れる天然の鯛なんです。
鞆の鯛網は観光用。昔はともかく、今は腕のいい漁師の一本釣りしか捕れません。

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■ 阿じ与志の鯛料理 鯛の刺身・中トロつき

どうです?美味しいでしょ。ワタシは阿じ与志の鯛で初めて、その旨さを知りました。
身につやがあって、締まりがあるでしょ。噛んでると甘味でてくるのがわかりますか?
姿も美しく、味は上品。鯛は魚の王様だということが、これなら納得できますね。

トロは、東京の方は大トロをことのほか好きなようですが、この中トロくらいのほうが、
脂と赤身のバランスがとれていて美味しいと思うのですけど、いかがでしょう?

などなど、調子にのって先生にウンチクしてしまう人。いとはしたなき田舎者也。

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とらふぐ白子塩焼き (阿じ与志 広島県福山市)

関東の方には、ふぐは珍しいようです。ましてふぐの白子となると・・
三月で時季は終わったはずなのに、どこに隠していたのか、その白子がでました。

白子の塩焼きと白子酒です。これはいいね。先生も多分、食したことはあるまい。

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■ 阿じ与志のとらふぐ白子料理 白子塩焼き

今の時期に阿じ与志の白子が食せるとは、先生は運がいいですね。
白子酒はいかがですか?よそのと違って濃いです。
とろみがあるのにくせがない。不思議な味です。

白子の塩焼きは、焼きたてを食べてください。薄皮の中はとろっとしてます。
今日のは、荒塩が強めですけど、その分、上品な甘みが引き立っています。

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桜鯛料理 鯛の塩焼き (阿じ与志 広島県福山市)

鯛の姿焼や兜焼きは、日本のお祝いごとではつきものでした。
昨今ではめっきり目にしなくなりましたが、四月の阿じ与志には、

お祝いの席にふさわしい料理があります。

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「ほ~。これは素晴らしい鯛ですね!」と先生。続けて曰く、

最上の鯛を、最上の腕で料理してもらったのですから、
最高に美味しく食べるのは客としての礼儀です。

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■阿じ与志の天然真鯛料理  鯛の塩焼き

そこで、今回は「姿焼きの美味しい食べ方」をおさらいしてみましょう。(オホン)

1)阿じ与志では塩焼きは、姿か兜で出されます。姿(すがた)は、別名「尾頭付き」で
 一匹丸ごとのことです。兜(かぶと)は別名「かしら」ともいい、頭のことです。
 阿じ与志の魚は大きいので大抵、姿、兜、ともに片身(背骨つきの半身)です。
2)二人以上で食べる場合は取り箸を使いましょう。
3)取り箸で身をむしるようにして取り、めいめいの取り皿に分けましょう。
4)身はもちろんですが、皮も美味しく焼けてますから、食べてみてください。
5)目のところのゼラチン、口元を珍重される方も多いです。お試しあれ。

●問題は、箸で身をほとんど取ったその後です。 残っている
頭(かしら)や骨廻りが美味しいのです。縁側が美味しいのです。

6)これからが第二幕。食べ方の正解は「箸を休め、手でむしりながら、口に運ぶ」です。
 阿じ与志ではマナー違反どころか、美味しく食べてくれると、たいそう喜ばれます。
 皆が手づかみで骨付き肉にくらいついている王宮での晩餐シーン。よく見ますけど、
 昔は生肉がとても貴重だったし、ナイフとフォークは武器で、持ち込み禁止でした。
7)王侯貴族になった気分で、鯛をしゃぶりつくしましょう。とてもおいしいでしょ!
8)骨はさすがに食べられませんから、骨つぼか、骨皿に入れましょう。

店主。縁側(体側のヒレの部分)を食べるにはこうして折るようにして、
と、カウンターから身を乗り出して、教えてくれました。しかして・・

美味しい魚を美味しく食べつくす方法を、先生もすっかりマスターされました。

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