日式海鮮料理のファンと阿じ与志に

台湾でもしゃぶしゃぶなど日式(日本料理)が流行ってるのはご存知かと思いますが、
「高級日本料理ならどこ? 」と現地の人に聞けば、答えは必ず三井(Mitsui Taipei)
それほど有名な日式海鮮料理店が台北にあることは、あまり知られてないようです。

ワタシ、こちらで接待していただいたことがあります。(2006年5月)
現地では破格の値段にもかかわらず、お店は大繁盛。空席が見当たりません。
個室もすべて予約ずみだそうで、かの国の方の食に対する情熱には敬服しました。

台湾の日本料理と聞いてどうかなと思いましたが、予想は見事に外れ!
しっかりした食材を使ってあり、料理もきちんとしていました。演出も当を射てます。
日本から取り寄せるという活きタラバ蟹。客を驚かせる効果も満点です。(関連記事)

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日本料理は中華料理のこってりした味付けとはまったく異質。
それが美味しいものと受け入れられているという現実を見て、
日本料理は日本人でなければ分るまいと考えていたのは,
実に浅はかな了見。単なる思い上がりだと気づきましたネ。

前置きが長くなりました。
私事で恐縮ですが、ゴールデンウィークで息子夫婦が帰省してくれました。
彼のお嫁さんは台北出身で、お父さんは三井が大のお気に入りなのです。
もちろん、彼女も日式海鮮料理は大好きだそうです。

本日(4/48)、彼らと阿じ与志に参上。彼女がどういうか興味津々です。

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台湾のグルメと阿じ与志に(その2)

阿じ与志の四月の魚料理を、台湾の女性グルメはいかに評価したか?
料理の感想をメールしてくれましたので、ご紹介しましょう。
少し不慣れなところがありますが、ほぼ完璧な日本文です。

▼この日に出た料理(雲丹飯は撮るのを忘れてしまいました。スミマセン!)
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ミミイカの煮付:見たときはビックリしてどうしようかなと正直にちょっと悩みました。
形に拒否があったが、食べてみたら味は普通のイカでした。身もたまごも詰まっていて、
おいしかったです。(注:ミミイカは珍しいイカですが、そんなにユニークな形かな?)

アサリの酒蒸し:シンプルでありながらアサリの本来のうまみを出した、
とても海の風味を感じさせてくれた一品でした。(注:笠岡寄島産。身が大きいです)

鰹の刺身:身に臭みがぜんぜんなくて、筋もなくて、いくらでも食べられる感じでした。
(注:和歌山のケンケン鰹は鮮度がいい。大蒜は台湾では定番の薬味です。)

鯛の刺身:こちらも身に臭みが全然なく、鯛がこんなにおいしいとは知らなかった。
(注:尾道産天然もの。嗅覚の敏感な人は鮮度の落ちた魚の生臭さにすぐ気づきます)

鯛の塩焼き:まずは大きさにびっくり。こんなに立派な鯛は初めてです。
身に弾力があって、彼(夫のこと)は鯛でおなかがいっぱいになったと言ったが、
私はこんなおいしい魚をまだまだ食べられると思いました。(注:体長45cm真鯛片身)

雲丹飯:雲丹が大好きな私にピッタリのご飯です。
黄身を混ぜるので味が濃厚でしたが、ご飯と雲丹だけでもおいしいでしょうね。
(注:広島県大島産の赤雲丹です)

彼女は日本酒もいけます。久保田はよく知っているし、本日でた福山の珍しい酒も
「甘口ですね」など・・・たいしたものではありませんか。

とっても美味しかった。といってもらえたので、よかった、よかった。
皆さまも安心して台湾のグルメな方を、阿じ与志にお連れくださいませ。
外連のない日本のよさ、日本料理のよさを分っていただけると思います。

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福山市立南保育所の桜

今年も桜の四月がめぐってきました。
福山は桜の開花が遅く、本日(4月6日)がどうやら満開です。

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▲阿じ与志のすぐ近く、福山市立南保育所(旧南幼稚園)の桜

昨夜も桜を楽しみました。阿じ与志の桜鯛料理です。

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鯛刺身 (阿じ与志 広島県福山市)

四月から阿じ与志の主役はです。
「魚味礼讃」の関谷師匠にかぶれ、恥を知らぬワタシ。
さっそく店で、「鯛の香りを味わうことにします」と宣言しました!

ほ~。ではこの四つの鯛の刺身でどれが一番うまいのかな?
山葵も醤油もつけずに、まず食べてみられい。わかるはずだが?
と、店主。メッキの厚さを試すような難問をいきなり出してきました。

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▲阿じ与志 天然鯛料理 四尾の鯛刺身(クリックで拡大します)

阿じ与志の鯛はもちろん天然の地物。1.5~3キロの極上ものだけです。
尾道魚市場で、店主が見立てて仕入れているわけですが、それでも外れがあるという。
四尾の鯛のうち、一尾は外れ、一尾は飛び切りうまい。残りは合格ライン。というヒント。

四つのどれも切り口につやと張りがあり、遜色なさそうに見えます。
あえて言えば、皮目の赤のせいで、左から2番目が一番美味しそうに感じます。

「鯛の香り」が感じられるかもしれないと思って、よく味わいました。が、香り感ぜず!
歯ごたえは、一番左が最もありました。が結局のところ、どれが一番うまいのか?
まったく自信がありません。あえなく降参。(皆さまスミマセン。この程度です!)

正解は、一番左は歯ごたえは一番だが甘みがない。左から二番目は一番甘みがある。
評価の基準は「甘み」ということは分かりました。でも肝心なのは「甘み」を感じる能力。

花を虫眼鏡で見るのと、裸眼で見るのとでは、世界がまったく違うように、
並の舌では感じられない、味覚のかすかな差をはっきり弁別できる人がいるのです!
利き酒師は、その分かりやすい例でしょう。それにしてもすごい。脱帽!

「まあ、場数ですから。あまり気にしないで、、」と正ちゃんは慰めてくれましたけど、
食通ぶっても、薄いメッキじゃすぐはがれてしまいます!

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アサリ料理 (阿じ与志 広島県福山市)

次に出たのはアサリの酒蒸し。笠岡寄島産だそうです。

貝も大きいが、身は殻から飛び出しそうなほど詰まっていて、
その色は、味の濃さを表しているようなくちなし色をしています。

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■阿じ与志のアサリ料理 アサリの酒蒸し

先日読んだ「魚味礼讃」に、ハマグリについてですが、こう書いてありました。(72P)

魚介類でも鳥獣でも、加熱して身が膨らむものは素材が優れています。加熱して身が縮むものは当然美味しくないという、素材に対する常識がわれわれにはあります。韓国産のハマグリを加熱すると情けないほど身が縮むのは、皆さんよくご存知でしょう。日本のハマグリは潮汁や焼きハマグリにすると、貝殻から飛び出しそうになるほど身が膨らみます。
熱いうちに食べると、潮の香りとアサリの濃厚な旨みの調和。
なめらかで、やわらかな噛み心地を味わくことができます。美味い!

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マダイ料理 (阿じ与志 広島県福山市)

今晩は珍しい鯛料理がでました。ワタシは初めてお目にかかりました。
この料理、なんと名づけているのでしょう?店主。

お答え:鯛の残り物で適当に作ったもの。名前はアリマセン!

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阿じ与志のマダイ料理  タイのモツ煮?

タイの皮、肝、そして多分、胃腸、などが入った煮付けです。これはタイのモツ煮だ?
美味い魚は捨てるところがないと云いますが、それがまことだと証明するような料理。

実に美味い!

とろっとした皮、クリクリとしたのは胃でしょうか。淡黄色の肝は、きめが細やかで、
脂がのっているのにさっぱりしています。自然な甘みのでた出汁もすごく美味しい。

ワタシだけでなく、お隣のご贔屓も感心してました。さらに念を押すように・・
かの関谷文吉氏はフォアグラも含めて鳥獣の内臓の味調は単調で、白身魚、なかでも
タイやヒラメの肝や胃腸の品位の高さに到底かなわない、と著書で一刀両断です。
(またもや、魚味礼讃 42P)

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カツオ刺身(阿じ与志 広島県福山市)

次は、これも今が旬の魚、鰹です。

ところで、同じ赤身魚でもカツオとマグロの味が違うことは誰でもわかります。
では、カツオはどんな味?と聞かれたらどう答えますか?う~ん。(沈黙)
美味礼讃の著者、関谷氏の答えは明快です。(こんな風に云えるようになりたい!)

カツオの味覚の本質は、酸味がどのように変化するということに尽きるでしょう。(時期尚早では)酸味の他は何もなく物足りませんが、時期になると、さらっとした脂ののりに甘みや渋みが感じれられてくるのです。

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■阿じ与志 カツオ料理 カツオ刺身

カツオは、ねっとりした独特の歯ごたえを楽しむものと、ワタシは思っています。
分厚い切身でなければ、それを充分に感じることはできないでしょう。

関谷氏は鰹の上物を、本羊羹やつきたての餅に例えられています。
ねっとり感の強さ、なめらかさを基準にされているようです。

阿じ与志の鰹の刺身を食べてみて、この点は合点がいきましたが、
酸味の中にある微妙な甘みを感じとるには、まだ十年早そうです!

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鯛料理 桜鯛の塩焼き (阿じ与志 広島県福山市)

鯛は、日本では魚の王様ということになっています。
尾頭つきの鯛は、振舞い料理として最高位にあります。

阿じ与志、今晩のメインディッシュは、
体長は40cm近く、産卵前でよく脂がのった桜鯛。
尾頭つき半身の塩焼きです。すごい迫力。感動ものです!

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■阿じ与志の鯛料理 桜鯛の塩焼き(クリックで拡大します)

阿じ与志の鯛は塩焼きにすると、刺身とはまるで違って、明確な味を主張します。
きめの細かい身には、たっぷりのった脂の甘み~上質で気品のある~があります。
皮目も表面はパリとし、内側はとろっとしていて、とても見逃すわけにはいきません。
頭の骨周りには思わぬほど大量の身がゼラチンとともに隠されています。
大きな目玉はどろりとしていて、珍味といってよろしいでしょう。

▼美味しい鯛はこんな風に食べたいね。というお手本を見せていただきました。

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お隣のご贔屓が平らげた跡です。見事です。美味しい魚への敬意があります。
好きなかたは、この骨に熱湯を注ぎます。骨周りからでた出汁が美味いのだと、
すすっていらっしゃいます。骨までしゃぶりつくすのは魚への礼儀ですね。

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「魚味礼讃」という名著

魚好きな方、日本料理が好きな方にお勧めしたい本を読みました。
かなり版を重ねた名著だそうで、知らなかったのかといわれそうです。(汗!)
「魚味礼讃」(関谷文吉著、中公文庫BIBLO)という本です。

美味学の古典、ブリヤ・サヴァランの「美味礼讃」は食通文化人が書いた本ですが、
翻訳が悪すぎて投げ出しました。 こちらは鮨職人さんが書いた本で、とても平易です。
卓越した美点は、日本料理としての魚を知り尽くしているとしか思えない説得力です。

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amazonに的確なレビューがありました。

食材としての魚類と味覚にたいする深い愛情と愛着に満ちた素晴らしい短文集。一芸を成した人が書く文章によく見られる、自身の生業に対する揺るぎない自信がもたらすまったく気負いのない文章は、じつに読みやすく繰り返し読み返してしまう面白さがあります。
本書が以後の魚類に関する規準書といってもよく、今後もけっして品切れさせずに残すべき本として星五つの最高のものであると評価せざるをえません。(emir1969さんのブックレビューより部分引用)

著者の関谷氏がもっとも云いたかったこと。それは、魚の生命は香り
冒頭の章「真の食味を伝える香りの意識」(19P )を読むと、こう書いてあります。

私が食味に関して常に考えていることは、この嗅覚がとらえる香りという意識です。果物などについては、誰でも香りの意識を持って食べているようですが、魚にも同じ意識を持って食べていただきたいのです。

魚にも香りがあるのです。タイにはタイの、ヒラメにはヒラメの香りがあります。それを見極めることが魚を見分ける最良の方法ですし、食味の認識を高める最も大事なことなのです。

そして、その香りがわれわれにとって満足できるものか、あるいは不快に感じられるものかで、そのものの価値が決まるということに気付いているひとは、少ないように見受けられます。

鮮度が落ちると不快な臭いがしますが、かすかでもすぐ分ります。(甲殻類に顕著)
鮮度のよいフグやタイ、アコウ、ハモなどは無臭だと思い込んでいました。
魚の価値~特有の香り~に、ちっとも気付いていなかったことになります!
これからは退化した嗅覚を呼び覚まし、香りを意識して味わうことにします。

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赤貝とニシ貝の刺身 (阿じ与志 広島県福山市)

瀬戸内海は貝類も種類が多い。鮮度のいいものは、どれを食べても美味い。
穏やかなせいか、きめが細やかで大味でないところが、いいと思います。

今晩の阿じ与志。地場で獲れた、超新鮮な貝の刺身がでました。

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■阿じ与志の貝料理 ニシ貝と赤貝の刺身

今の時期が旬の赤貝。鮮やかな朱色が食欲をそそります。
こりこりとした歯ごたえが、持ち味です。ヒモもオイシイですね。

ニシ貝は大きな巻貝。当地ではアカニシの名でも通っていますが、
アワビとよく似た味と噛み心地。こちらのほうが好きという方もいらっしゃいます。

江戸前の貝も、江戸で食べるとたいそう美味しいですが、
当地で食べるなら、瀬戸内の新鮮な貝が一番ですね。


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すさみケンケン鰹の刺身 (阿じ与志 広島県福山市)

3月8日、阿じ与志、今晩の話題は初鰹。和歌山産のすさみケンケン鰹です。
ケンケン・カツオ・・・? 一度聞いたら、忘れそうもないユニークな名前ですが、
店主。ラジオで聞いて、すぐ取り寄せてみた。→→大当たり!

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▲すさみ漁協のブランド認定シール(一匹ずつに貼ってある)

ケンケンの由来は、ケンケン船。疑似餌による引き縄一本釣りだそうです。
釣り上げたカツオは、船上で活け締め血抜きし、水氷で氷温保存。
夕方漁港に戻ったその日にクール便で発送。翌日には届いている。

カツオの管理がよく、鮮度が抜群にいいのがこのブランドの売り。
そこで、ケンケン鰹は、たたきよりも刺身で食べて欲しいそうだ。

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阿じ与志の鰹料理 すさみケンケン鰹刺身

大ぶりの切身に、大蒜の薄切れをのせ、さらに山葵をのせて、
一口で食べてみました。ちょっと食い応えがあります!

ケンケン鰹は生臭さい臭いがまったくしない。新鮮な証拠です。
モチモチと舌にまとわりつく「もち鰹」とPRしていますが、確かに、
しっとりした食感です。脂ぽさがなくさっぱりしています。

青森産の大蒜がまたすごい。香りは大蒜ですけど、
生姜以上のピリッとした辛さがあります。

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ケンケン鰹のトロ

ご存知でしたか?鰹にもトロの部分があるんですね。
マグロと同様に筋っぽいので、食べやすいよう薄切りにしたそうです。
スペシャル・オファーで初めて頂きました。とてもオイシイ。

すさみケンケン鰹。日本一の鰹と称するだけのことはありますが、
店主の情報源がラジオだったとは。アナログ派もあなどれません!

追記)
「さぞ高かったでしょう」と、すさみケンケン鰹管理人さまからコメントいただきました。
会計担当の女将にそっと聞いたところ、市場相場の倍以上の価格だそうです。
「お客さんにも好評だけど、あまり負担をかけるわけにもいかないしネ・・・」と、小声で。

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名残のフグ鰭酒とフグ白子酒 (阿じ与志 広島県福山市)

今年もはや三月です。阿じ与志のフグも名残りの時季になりました。
今夜限り、もう十月までお預け。ということで、お酒もフグでいくことに。

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▲阿じ与志のトラフグ白子酒

席に着いたばかりで体が冷えていました。
白子酒のぐっと頂くと、芯からじんわり温まります。
甘みととろみがあって美味しい。風邪ぎみな体には精のつく、良薬です。

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▲阿じ与志のトラフグ鰭酒

ちょっとペースが早いんじゃないですか。と、正ちゃんが気を使ってくれました。
火をつけてから、箸で鰭を振ってアルコールを飛ばします。
うっすら映るブルーの炎が分りますか?

香ばしい香りと、フグの旨みで、どんどん行きそうになりますけど、
酒に弱いワタシでも、これなら大丈夫かな?

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名残のとらふぐ白子塩焼き(阿じ与志 広島県福山市)

とらふぐ白子塩焼きがでました。出来立てのあつあつです。

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阿じ与志 名残のとらふぐ白子塩焼き

ぱんぱんに張っている薄い表面をちょっと破くと、
中はきめ細かいクリーム状の白子がとろ~り。

熱いうちに食べるほうがいいのでしょうが、
せいて食べては悔いが残ります。惜しみながら、
名残の白子を、ゆっくり、じっくり味わいましょう。

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名残のとらふぐ鉄刺 (阿じ与志 広島県福山市)

あれは体に悪いからと避け、これは体にいいと、まずくても、がまんして食べる。
病気が不安で、お医者に病名をつけてもらい、毎日しこたま薬を飲んで一安心。
こんな生き方って、やむをえない事情もあるのでしょうけど、どこか変?
体より先に、心がどんどん老けていくようです。

美味しく食べられる時には、美味しいものを食べましょう。
美味しさは心を豊かにしてくれます。体も喜ぶはずではありませんか?

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■阿じ与志 名残のとらふぐ料理 鉄刺

阿じ与志のお決まり。いつもの鉄刺をつまみつつ、ふと思いました。
今度は、もうこんなに美味しく味わうことができないかもしれない。と
一期一会と思えば、名残の鉄刺をじっくり味わえます。

柄に合わず深刻ぶりましたが、お次もよろしいようで、、、

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名残のふぐ 中落ち塩焼き(阿じ与志 広島県福山市)

名残のふぐ。いつもと少し違うメニューです。ふぐちり鍋ではありません。
鍋のと同じ、骨付きの切り身ですが、それを塩焼きにします。

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■阿じ与志の名残ふぐ料理 とらふぐ中落ち塩焼き

とらふぐの背骨部分の切身がどんと一本。ちり鍋用なら3~4個はとれる大きさです。
直角にのせてある切身は、尾のあたりでしょうか?こうして出されると迫力があります。

お醤油を塗ったような焼け目ですが、塩をふっただけの白焼きです。
骨周りの豊富なコラーゲンが熱で溶け出し、表面でこげて、こうなるそうです。

塩焼きにかぶりつくと、こげた味醂のような香りがして、食欲をそそります。
焼くと、コラーゲンが身に回るからなのか。それとも、旨みが閉じ込められるのか?
煮るちりよりもずっと強く、甘みと濃厚さが感じられます。
かなり身がついているので、充分に食い手があります。

塩焼きの美味しさも知ることができ、名残のふぐを堪能できました。
今夜も大満足で阿じ与志を後にしました。

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山葵(沢ワサビ) (阿じ与志 広島県福山市)

山葵(ワサビ・Wasabia japonica)は日本原産。日本を代表する香辛料です。
刺身、寿司、蕎麦など、日本料理を彩る薬味として欠かせないものですね。

ツーンと鼻から頭に抜ける、目が覚めるような辛さ。みずみずしい薄緑色。
深山幽谷を想わせるような香り。ほんの少しでピリッと清められる感覚。

特徴のある辛味と香りは、すりおろしてから、10分ほどで揮発してしまう。
鋭い辛さは、まったく後を引かない。パッと輝き、すっと消える、いざぎよさ。

きれいで冷涼、豊富な水と、砂地で透水性の良い土壌を好む。
清浄な環境でなければ、大きく育たないというのも、泣かせます。(注)

山葵は、日本人なら目にしみるだけでなく、心までしみます。

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阿じ与志の山葵(沢ワサビ)

店主は魚料理を出しても、ワタシが他のことに気をとられていると、
「早く食べろ」とせかします。でも、それには理由があるのです。

柵(さく)から切り出す刺身は、切断された表面からすぐ乾燥しはじめます。
山葵も、すりおろした直後が辛味も香りも最上で、すぐにも揮発してしまう。
最高の状態で出しているのに、むざむざと美味しさが失われていく・・・・

料理を美味しく食べたいと思う方は、盛り上がった話を中断してでも、
出来たてをすぐ食べたほうがよさそうです。阿じ与志では特にね!

(注)
沢ワサビの根は大きいが、畑ワサビや自生種の根は小さい。なぜか?
ワサビは根からアリルイソチオシアネートという化学物質を放出し、
他の植物が生えないよう、周辺の土壌を殺菌している。
畑ワサビや自生種は、この物質によって自家中毒し、大きくなれない。
沢ワサビは、流水と透水性の良い土壌によって、これを洗い流すので、
自家中毒せず、大きくなることが出来る。wikipediaより要旨引用

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ミシュランの星は皿の上に輝く

あのラーメン屋は、美味しいけど、店員の態度がなっていない。
などという辛口レビューを読むと、お店にすこし同情したくなります。
ラーメンは安くて美味ければ、それだけで、もう充分じゃないの?

美味しさも、快適なサービスも、それなりにコストを伴うものですから、
どちらに重点をおくかは、お店の考え方で、いろいろあって当然です。
ミシュランは二つを別個に評価しています。お店に公平、利用者に親切です。

まず、有名な星のマーク(愛称マカロン)ですが、その基準は、
Star星が輝くのはお店の上ではなく、お皿の上。
料理のカテゴリやお店の雰囲気ではなく、皿の上に盛られたもの、
つまり料理そのものだけが評価されます。評価の基準は5つ(注)
ミシュランガイドブック 「星」が生まれるまで

星とは別にレストランに付与されるマークがあります。「ナイフとフォーク」の印。
Fork快適さやサービスを重視するなら、
フォークとスプーンを基準に

施設の外観や内装、手入れの行き届いた店内か、
サービス、雰囲気など、快適さは、
左の5段階で評価されています。
フォークとスプーンに込められた意味

三ツ星に輝いたすきやばし次郎さんは、スプーン&フォーク1つの快適度
豪華な雰囲気で、美味しい店じゃないとご不満な方は避けたほうがいいです。
ビルの地下にあり、トイレは共同と聞きます。でも、王様になった気分よりも、
料理店は何を基本にすべきか知りたい方は、次が参考になると思います。

このお店、生の魚を扱っているのに、酢のにおいも魚のにおいもしない。
店の清潔なことに、異常なまでに清潔好きなロブション氏が感心した。
そんな食べ方ではもったいない! 山本益博著 187P)

星の判定にあたっては、複数の調査員が食べることはもちろん
厨房、冷蔵庫の中、はては食材の仕入先まで調べるそうです。
暖簾にアグラをかいている店、偽装表示(?)の店はムリです。

ミシュランガイドブックが世界で信頼されているのもうなずけます。
どうやら阿じ与志の店主も、ミシュランのファンになったようです。

(注)マカロン、5つの評価基準
(1)素材の鮮度と品質(2)調理技術の高さと味付けの完成度(3)オリジナリティ
(4)コストパフォーマンス(5)常にクオリティを保つ料理全体の一貫性

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ふぐ白子煮こごり・昆布締め(阿じ与志 広島県福山市)

東京にお登りさんして福山に帰ってきました。阿じ与志に直行です。

「コンビビアリテ(懇親性)」はロブションより、ここのほうが肌になじむなあ。
などと、恵比寿を飲みながら、もう評論家気取りで話していると出ました。

Fugutukidasi

阿じ与志の付きだし 
ふぐ白子の煮こごり ふぐ昆布締め天口子(クチコ) エシャロット

ふぐの白子の煮こごりは始めてです。白子に出汁がしみています。
ゼラチンに浮かぶのは白髭葱。このあたりもうまいです。
とらふぐの昆布締めに振りかけてあるのは、雲丹を干したものかなと思いましたが、
なんと、ナマコの卵巣を干した口子(クチコ)。阿じ与志の特注品で尾道産だそうです。
珍しいアクセントで、なかなかいけます。

浮気もいいものですけど、阿じ与志のいいところも再認識しました。
いつ、何を食べても美味しい。何度食べても飽きない。

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てっさ (阿じ与志 広島県福山市)

日本は恵まれた風土のおかげで、新鮮な食材が苦労なく入手できました。
だから、食材の美味しさを引き出すのが料理と考えてきました。

新鮮な素材が入手できなかった貧しい風土で生まれたフランス料理だからこそ、
良質な素材そのものの美味しさを生かす「シンプル・フレンチ」は新しい概念ですが、
日本人にとっては当たり前のことで、目新しいことではありません。

ただし、刺身は日本料理のシンポルです。
もし、革命家のロブションが刺身をフランス料理に取り入れたら、
外国人力士が登場したとき以上の論争を日本に巻き起こすでしょうね。
阿じ与志のてっさ(鉄刺・ふぐ刺し)を前に、想像をたくましくしてみました。

Fugusashi

てっさは、ポン酢に紅葉おろしで食べるものと相場が決まっていますが、
これ以外に、てっさの美味しさを生かすようなソースはありえないのでしょうか?

鉄刺の基本を守りつつ、これまでの鉄刺にない新しい美味しさ。
ふぐが看板の阿じ与志をひきつぐ正ちゃんなら、いずれやりそうな気がします。

Tokyo-Shockが抜けきらないままに書いたら、えらそうな調子になりました。
ご無礼をお許しください。

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ふぐ白子酒(阿じ与志 広島県福山市)

ふぐの白子酒を初めて飲んだのは、阿じ与志です。
以来、一月の末ころから品書きにのりますので、大抵頂きます。

Fugushirakosake

阿じ与志の白子料理 とらふぐの白子酒

日本酒に弱いワタシですが、白子酒は口当たりがよく、とても美味しいです。
白子酒とはこんなもんだと思っていましたが、別のお店で試してみたら、
やたら酒が強く、白子独特の甘み、とろみがありません。これが白子酒??

白子酒に限らず、ふぐはとても高いので、食する機会もめったにないと思います。
それでも奮発して注文すると、なんだこれはたいしたことはないじゃないか!
となる可能性が多々あることを、僭越ながら注進申し上げます。

本当によい食材を使えば、それなりに高い値段になります。
値段が高いから、よい食材を使っているとはかぎりませんが、
安くて、とびきり美味しいというのは、まずありえない話です。

舌の肥えた食通は、グルメサイトのレビューなんかに投稿しませんから、
最高に美味しいものを食べたい方は、インターネットは参考にとどめ、
地元の信頼できる人にたずねるのが一番だと思います。

またまた、話が白子酒から脱線してしまいました。スミマセン。

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とらふぐ白子塩焼き(阿じ与志 広島県福山市)

天然とらふぐはべらぼうに高いですから、ほとんどのお店は養殖とらふぐです。
天然も養殖も同じとらふぐですから、味は「ほとんど」同じです。微妙に違うだけです。
その違いは、どこから生まれるのかといえば、

養殖とらふぐは、過密な生簀でストレスが堪るからか、ふぐ同士のかみ合いが多いし、
天然物に比べ、魚病や寄生虫に対する免疫力が弱いのです。それで、
抗生物質を与えたり、消毒しています。(ホルマリンが問題になりましたね)
つまり、なりは促成で一人前ですが、いつもいらいらしているひ弱な若者なのです。

天然とらふぐでも、阿じ与志で使っている3キロ(体長60センチ)ものとなると、
そこまで成長するのに5年かかるそうです。厳しい自然の環境の中では、
生命力の強さと強運の持ち主でなければ、これほど長くは生き残れません。
あの天下一の南風泊漁港で、日に10本も集まることはないそうです。

生物界の雌は子孫を残すにあたっては、例外なく強い雄を求めます。
強い雄の精子は生命力も強いと、本能で知っているに違いありません。
DNAはどんなとらふぐの白子も同じでしょうから、神秘的な話ですね。

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阿じ与志のとらふぐ白子料理 ふぐ白子塩焼き

ふぐの白子はほとんどのお店で、丸ごと出されていますが、
ウズラの卵くらいの大きさから、最大でもSサイズの鶏卵以下でしょう。
これはとらふぐが養殖もので、1キロ程度の大きさだからですネ。

阿じ与志のとらふぐは3キロもので飛び切りでかいですから、
白子も2月になると、手のひらに収まらない大きさになります。
輪切りにした白子の直径は6センチを超えてます。
(3月はもっとでかくなります!)

違いを強調しましたが、養殖とらふぐの白子だってたいそう美味です。
まだ食べたことのない方は、ぜひお試しください。始めは、白子酒よりも、
この塩焼きをお勧めします。小さくても白子100%ですから味がよく分ります。
そのときには、阿じ与志のふぐ白子を思い出してくださいね。

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ふぐちり鍋(阿じ与志 広島県福山市)

「よきもの」について、自分なりに目利きができるようになれれば楽しいでしょうね。
その近道は、最高であると評価が確立しているものを、見たり触ったり食べたりして
自分なりに、まずそれを味わってみることだと思っています。

そのとき、本当に目利きができる人と一緒なら、さらにいいですね。
どうして最高なのか、どこがポイントなのか、どう味わえばいいのか、
その人の見方を教わることができます。絵画など芸術品の鑑賞と同じです。

最高のものが自分なりに分るようになれば、あとはそれと比較して、
山頂から見下ろすような視野で見ることができます。流行に振り回されません。

Torafugunabe
阿じ与志のふぐ料理 ふぐちり鍋

ところで、話題のミシュランガイド東京2008で、ふぐ料理から4店が選ばれています。
  星二つ 臼杵ふぐ山田屋 つきじやまもと  星一つ やま弥 味満ん

東京で最高のふぐ料理と、ミシュランがおり紙をつけたお店です。
東京のお山は福山より高いのか、自分で登って確かめてみたいですね。
魚の目利きには事欠きませんから、皆さまによくよく教えていただだいた上で、
来年の二月ころにチャレンジです。

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ふぐ雑炊(阿じ与志 広島県福山市)

帰ったばかりの今晩は、阿じ与志のふぐ、フルコースとなりましたが、
やっぱりふぐの雑炊で締めないと、おさまりが悪いです。

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阿じ与志のとらふぐ料理 ふぐ雑炊

雑炊もそうですが、阿じ与志の料理は神経が行き届いているのに、
わざとらしさがない。いや、過剰に演出するのがきらいなんだね?

大勢のお客さんにだす料理を次々と作る山場も過ぎ、
店主も一息ついたら、舌がよく回りだしました。

銀座の泰明小学校近くにあった日本料理屋で、若いころ修行したそうですが、
板長を頂点とする徒弟制度で、今では考えられないくらい厳しく仕込まれた。
銀座ACBや日劇の芸人さんたちが店に来ていたそうで、懐かしそうに話したね。
店主もワタシも青春時代に過ごした東京は、第二の故郷という感じなんです。

今晩も、美味しいものを楽しくいただけました。フル充電でパワー回復!

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ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション

東京に行ったら、寄って見ようと思っていたお店、ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション
(ミシュラン東京2008で星2つ。スプーン&フォーク2つ 現代風フランス料理)

今、世界でもっとも閃いている料理人、ロブション。
新しい店は、日本の寿司屋からインスピレーションがわいたという。
カウンタースタイルを「コンビビアリテ」というところは、仰々しいですが、
内装はシックで華やか。さすがフランスのセンス。うなります。

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良質な素材そのものの”おいしさ”を生かした”シンプル・フレンチ

確かに、これまでの重々しいフランス料理とは一線を画してます。
素材の持ち味を生かす薄味で、これが今風フレンチというわけだ。
日本料理の真髄を自家薬籠中の物とし、彼の美学で作った感じです。

歌舞伎座で一幕を観てから、ロブションのランチ。粋であでやかな世界に触れ、
田舎のお登りさんが、すっかり目を丸くした一日でした。

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仕事始め (阿じ与志 広島県福山市)

阿じ与志の仕事始めは一月五日(土)。
正月のご挨拶という名目で、早くもおじゃまです。

カウンターに陣取り、前の熊手守をなにげなく見ていると、
「阿じ与志」の字体が微妙に変わっているような気がしました。

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正月だから、新しい熊手守にしたんだね。やることがまるで江戸っ子だ。
浅草鷲神社の酉の市で売っている福田屋の熊手。(いったいどこで知ったのか?)
粋な江戸の下町意匠で、繁盛ぶりが一目瞭然だ。めでたい。

ワタシにもご利益がありますように、美味しいものがいただけますように。
おとりさま、阿じ与志さま、今年もよろしくお願いします。

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