12月のつき出し(ガラエビ)

今年ももう師走の五日(土曜日)。風が吹いて寒いです。冬らしくなりました。
今晩の阿じ与志は、府中のご贔屓が先客です。隣席させていただくことに。

ご贔屓から面白い話が聞けて楽しい。つい食べるのを忘れるほどはずみます。
そうなると誰かの機嫌が悪くなります。ごもっともです。

出された料理は(最高の状態ですから)、すぐ食べないといけません!

Sgaraebi

■阿じ与志 師走のつき出し ガラエビ

今晩、最初のつき出しはガラエビ。瀬戸内海の小さな海老です。
身は小さいですが、弾力があって甘味が強く、とても美味です。

新鮮なガラエビのむき身を、少し刻んで昆布で〆てあります。
ワタシが大好きなつき出しのひとつです。

ということで、最初に出されたつき出しはすぐさま食べましたが、
話に夢中になるのが、ワタシの悪い癖。つぎはどうなるやら?


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なまこ料理

つぎのつき出しは、時季のなまこです。

日本でなまこ料理といえば酢のものくらいしか思い当たりませんけど、
台北で出された料理。一匹丸ごと、20センチくらいのがスープに浮かんでました。
とても高級で美味な料理と聞きましたが、失礼ながら箸をつけられませんでした。

Snamakosunomono

■阿じ与志のなまこ料理 なまこ酢のもの

なまこは酢のものにして、カリコリした歯ごたえと、ツルリとした喉ごしを楽しむもの。
でも、中国の方が食したら、「硬くてまずい!」というような気がします。
「どうしてこれがいいんだ」と聞かれても、答えようがありませんけど・・・

味覚神経は同じなのに、食文化が違うと美味しさの基準がまるで違う。不思議です。

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ふぐ刺しの進化論的考察(?)

地球上に存在する生物界に見られる驚くべき多様化について、少しでも知ると、
進化とは、生物のもつ「すべて可能性」を試している歴史。と考えたくなります。(注1)

目の前に出されたふぐ刺しはその一例であるまいか?

Sffugusahi

■阿じ与志 ふぐ料理 ふぐ刺し

ふぐ刺しの魅力は弾力のある歯ごたえと、淡泊で上品な味ですが、もちろん
美味いといわれたい一心で、ふぐは進化したわけではありません!(注2)

ふぐの祖先は敵から身を守るのに、なぜか素早く逃げる方法をとらなかった。
たまたま身を膨らませて大きく見せたら、敵はビビって戦意喪失したんだね。
防御として効果があったので、もっと大きく身を膨らませる方向へと進化した。
防御法としては他にもあるのにもかかわらず、この可能性に賭けた?(注3)

「膨張のう」という水をため込む袋を作り、内臓を守る大切な肋骨を退化させ、
かわりに、伸縮力と防御力をあわせもつ強力な筋肉へとどんどん進化した。

ふぐ刺しの美味さは、ふぐが進化で獲得した「筋肉パワーの美味しさ」なんだ!

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注1)進化のミニストーリー
地球は約46億年前に誕生し、地表が冷えた後、比較的早い段階に、生物の祖先である単細胞生物が現れた。約10億年まえに単純な多細胞の植物・動物が海に現れ、すぐ後のカンブリア紀の爆発と呼ばれる期間に、現代の全動物の体制(門)のほとんどが出そろった。約5億年前に、植物と菌類は地上に進出し、すぐに節足動物や他の動物が続いて、地上の生態系の発展につながった。ヒト属(ホモ属)はおよそ200万年前にアフリカでアウストラロピテクス属から別属として分化し、ヒト(ホモ・サピエンス)は40万から25万年前に現れた。wikipedia-進化 wikipedia-人類の進化
注2)「知識の宝庫! 目がテン!ライブラリー」などを参考にしたワタシの仮説です。
注3)ふぐ体内の猛毒は最強・最終の防衛手段かとも思われますが、目的は謎です。

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蒸しちり(タジン鍋のふぐ料理)

まずは日経トレンディネットの記事から

簡単かつヘルシーな蒸し料理がブームだが、その象徴といえるのが「タジン鍋」人気。野菜から出る水分などで調理できる点が魅力で、タジン鍋の専用コーナーを設ける店があるほど・・・
阿じ与志は保守的に見えて、実はかなりトレンドに敏感な店なのです。
流行りのもの、話題のものは、こだわりなく、とにかく取り寄せてみる。
面白いとなれば、とことん研究して自家薬籠中の物としてしまう。

そんな阿じ与志の気にいったのがこの「タジン鍋」。10月に松茸をこれで食べましたが、
その時「今年はこれを使って蒸すふぐちりをやるから」と店主がいいました。

▼今、その楽しみな「蒸しふぐちり」を食することができます!
Smushichiri1

■阿じ与志のふぐ料理 「むし千里」(タジン鍋 蒸しふぐちり)

鍋は蓋がされてコンロの上に。う~ん。これではどうなっているのかわかりません!
「ああ、まだ蓋を開けちゃダメ」と正ちゃんにいわれても、どうしても見たくて、こっそり。

▼てっぺんに椎茸。白菜が山盛りに見えますが、ふぐの中落ちはどこにあるの?
Smushichiri2

▼正ちゃんが途中一度蓋をとり、下仁田葱を返しました。10分間ほどで出来上がり。
Smushichiri3

ふ~む。これは一見、ふぐ料理ではなく、温野菜料理に見えます。
中落ちを探すより、まず椎茸、つぎは白菜と、上から食べるほうがよさそうです。

椎茸はそれほど感じませんでしたが、白菜の甘みにはちょっと驚きました。
下仁田葱もそうですが、野菜自体の水分で熱し、蒸気として逃げているので、
ふんわりしているのに水ぽくない。本来の味が引き立っています。

ちり鍋と同じようにポン酢ともみじおろしがついてますが、
何もつけずにまず味わってみたほうがいいですね。

▼白菜を食べると、おまちかね。主役の「ふぐの中落ち」があらわれます。
Smushichiri6

蒸したふぐは煮たのより身離れがいいね。なぜだろう?

中落ちの骨にたっぷりついているゼラチンは、とても美味しいところです。
骨と筋肉をくっつける役割をしていますが、蒸すと、100度近い熱で溶けだす。
身離れがよくなり、身質には旨いゼラチンが溶け込んでいる。というわけ!

ふぐを蒸す調理の良い点はまだあります。焼くように身が硬くならず、
煮るように身の旨みが外の汁に逃げださず、ふっくら美味しくなること。

というわけで、ふぐの中落ちは、煮るより蒸すほうが美味しい。

中落ちの下に敷かれているのは、なんと白菜の芯。きれいに角切りされています。
とても柔らかく、白菜にこんな甘みがあるとは知りませんでした。

「むし千里」は阿じ与志ならではのオリジナルふぐ料理だね。
大皿に盛られた「ふぐちり」の見栄えのよさには太刀打ちできないけど、
美味さでは、おおいに勝ち目がある。花より団子派に◎のお薦めです。

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〆は雑煮で

「蒸しちり」はふぐ雑炊ができない。無水鍋を使うのだから当然のことなのですが、
食べられないとわかると、余計に食べたくなるものです。

「餅を食べたら?」と店主がすすめてくれました。

Szouni

■阿じ与志の雑煮

正ちゃんが手渡してくれた雑煮の腕には、なんと餅が三つも入ってます!
よもぎ餅、あわ餅、それに白餅。餅は好きだが、こんなに食えるだろうか?

と心配するほどのこともなく、全部たべてしまいました。、出汁がうまいからだね。

今夜は、新しいふぐ料理を食べられたし、ご贔屓からはタメになる話を聞けたし、
楽しい時間を過ごせました。大満足でご帰宅です。

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とびきりな人(今年のベストニュース)

やろうと思えば誰でもできる方法で、誰もできないようなことをやってのける。
これだけでもとびきりですが、苦労してこつこつ蓄えた金をあっさり寄付する。
何一つ代償を求めないどころか、自慢することを恥じ、無名であることを望む。
とてつもなくとびきりな人が今の日本にいることを知りました。

▼ワタシの選んだ今年のベストニュース
「母の古里に」元運転手の80歳が1億円寄付 12月2日9時3分配信 読売新聞

佐賀県神埼市は1日、福岡市の男性(80)が「ふるさと納税制度」で市に1億円を寄付したと発表した。30代で亡くなった母親が神埼市出身で、「こつこつためたお金。母の古里のために役立ててほしい」と申し出たという。

同市によると、男性は市に隣接する同県吉野ヶ里町生まれ。東京で運転手などをして働き、60歳で仕事をやめて福岡県内で暮らしてきた。最近、神埼市をよく訪問し、11月10日に寄付を申し出た。「人が400円の弁当を食べる時は300円に抑える気持ちでお金をためた」と話していたという。

松本茂幸市長は「自分を律してためたお金。有効に使わせていただきたい」と感謝している。ふるさと納税情報センター(福井県)は「1人で1億円という例は、ほとんどない」と話している。

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立冬の今夜は、旬の渡り蟹(ワタリガニ)で

冬の美味い食べ物といえば、蟹(カニ)を思い浮かべる方が多いですね。
日本海の松葉蟹・越前蟹(ズワイガニのオス)はとても有名ですけど、
美味いのは、何といっても瀬戸内海の渡り蟹(ワタリガニ)です。

ことに雌の渡り蟹は、優美な身質に、絶品の内子とミソが詰まっています。
最高の蟹だ。といっても決して身びいきの過言ではありません。(筆者力説ス)

Watatigani
▲ワタリガニ 岡山県HPより

本日は立冬(11月7日)。旬の渡り蟹を阿じ与志で堪能することに・・・
今夜の展開やいかに? いつものように以下の記事でご紹介します。
皆さまもたっぷり味わっていただければ幸いです。

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11月のつき出し(2) 雲子(クモコ)

今夜のつき出しはなんだろう? 近ごろはちょっと変わったのが多いから・・
上のは練り物みたいですけど? 下のきれいに緑したのも?

Tukidashi

■阿じ与志 十一月のつき出し 雲子と葱ポン(?)

タラの子(注)をつぶし、河豚皮を混ぜてかためて作った。
ということだけど、なんだかわからぬままに食べてみることに・・・・・・
かすかに鱈(タラ)のにおいがします。上等な蒲鉾のような食感です。
それにしてもタラの子って何だろう?タラコじゃないみたいですけど。 

海藻類のように見えますが、実は葱。きれいな緑色してます。
下仁田葱の緑の部分をすり潰したら、こうなるんだって。ほ~。
そう言われてから食べるので、確かに葱の味がしますけど、
ポン酢が青臭さを消しているので、ちょっとわからないかも。
「葱ポン」と勝手に名づけました!

注)--------------------------------------------------
タラの子とは真鱈(マダラ)の白子のこと。雲子(クモコ)ともいいます。
ちなみにタラコはスケソウダラの卵巣です。(女将談)


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11月のつき出し(2)

つぎのつき出しは、三品が並べてあります。
まず素直に食べて味わう。そのあと尋ねることにします。

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■阿じ与志 11月のつき出し(2) ガラエビ・コハダ・マダコ

左の一品:
海老の味がします。なかなか美味しい。海老だけのすり身ではない?
・正解→がら海老のこぶ締めを固めて作ります。

中の一品:
何かを芯に、コハダをぴったり巻いてあります。銀箔みたいで面白いですね。
中のものは歯触りからするとイモのようですけど、何だろう?
・正解→中のものは、蒸した長いもを黄身酢と混ぜて作ります。

右の一品
これは誰がみてもマダコ。太くて柔らかいから、マタコの噛みごこちを味わえます。
謎ときの楽しみはありませんが、安心(?)して食べられます。

美味しいものは、ああ美味しい。と、感じるだけで十分なはずなのに、
美味しいものは、なぜ美味しいんだろう。と、つい考えてしまうのです。

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海鼠(ナマコ)酢の物

海鼠(ナマコ)は、どうして冬しか食べないのだろう?
不思議に思ってましたが、理由があるんですね。香川の魚>ナマコ

ナマコは春に産卵し、夏の水温の高い間はじっとして、味が落ちます。
涼しくなると活動を再開し、冬に旬となります。このことから、県漁業調整規則により、4月1日から10月31日まではとることが禁じられています。
解禁になったばかりのナマコがさっそく出ました。

Namako

■阿じ与志の海鼠料理 ナマコの酢の物

ナマコ料理といえば酢の物。大根おろしと橙(ダイダイ)あしらうのが基本だね。
初物のナマコは磯の香りがいい。コリコリが強くて、カリコリしてます。
いつまでも、くちゃくちゃやってると、店主たまらず一言。

ナマコは二三口噛んだら、つるっと喉をすべらせるものなの!
手を動かしながら、どうやって客を見てるのだろう?器用な人ですネ。

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とらふぐ料理 ふぐ刺し

阿じ与志は喰い切りの一品料理屋ですから、何をどういう順番で食べてもいいのです。
あえてコースと言えば、こうなります。

1. つき出し(前菜の料理)
2. お刺身(主菜の料理)
3. 焼く、または煮る魚料理(主菜の料理)
4.ご飯もの(締め)
というわけで、これまで出た料理は「つき出しの小料理」。次はお刺身ですネ。
今の時季、阿じ与志の主役はふぐと蟹です。蟹は刺身にしませんから、
基本的に「ふぐ刺し」です。他にどんな魚があるかは、その日のお楽しみ。

Fugusashi

■阿じ与志 とらふぐ料理 ふぐ刺し

十月にふぐが始まってから、今夜でもう四度目のふぐ刺しです。
寒くなるに従って、だんだん旨みが増すと聞いているのですが、
正直言ってわかりません! ええ~い。もう、旨けりゃそれでいい。

美味しく味わえるあいだに、美味しいものがあれば、二度とないと思って食べる。
ワタシはキリギリスが好き。病院や施設に行ってしまえばアリもできませんから。

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渡り蟹の甲羅酒(ワタリカニミソ料理)

さてさて次からは、主役の登場です。まず・・

渡り蟹(ワタリガニ)のミソ。焼きたてでグツグツしてます。
熱いですから気おつけて。と言いながら、正ちゃんは素手で熱燗を!

Kourasake

■阿じ与志の蟹料理 渡り蟹の甲羅酒(ワタリガニミソ料理)

渡り蟹は塩焼きにして、熱いところを食べるのが一番美味い。
ミソにただよう甲羅の香ばしいかほり。他では得難いです。

熱燗を注がずに、まず一口。う~ん。月なみな表現ですが「絶品」というべきです。
濃厚にして複雑だが破綻がない。こんな美味は神さましか作れませんネ

熱燗を甲羅に少し注いで、ミソを溶かします。今夜のミソは格別に美味い。
再び熱燗を注いで、甲羅にへばりついたミソを残さずよく溶かします。
こうして濃度別に甲羅酒を味わうことができました。とてもよかった!


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渡り蟹 かにみそ

次は、ぐい飲みにかにみそが・・・・

こちらは、甲羅ではなく身のほうについた「かにみそ」です。
渡り蟹の身を焼くとき、あふれるみそをホイルに受けています。

Kanimiso

■阿じ与志 渡り蟹料理 かにみそ

濃厚さはないですが、蟹の身質からでた旨みが混ざってます。
一口で飲み干すには惜しいです。温かいうちにせめて二口で・・・

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渡り蟹料理 (渡り蟹の塩焼き)

カニミソが出されてから、すぐに大皿が・・・
塩焼きの渡り蟹が一匹(一杯)、四つ割にされて美しく盛りつけられてます。
もたもたカニミソを飲んでると、さめないうちに食べろ、と店主が目でせかします。

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■阿じ与志の渡り蟹料理 渡り蟹の塩焼き

ズワイガニやタラバガニは脚を食べるが、渡り蟹は脚に身は少なく、胸肉を食べる。
特筆すべきは、この時季、雌にはたっぷり内子(卵巣)がつまっていることです。

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600グラムあるという見事な渡り蟹です。一人では食べられないほど身がついてます。
渡り蟹は優美な身質も美点です。ズワイや毛ガニにない、絹のようにしっとりした身質。
クルマエビと似た成分だそうで、焼くと甘味のある上質な美味さが際立ちます。

オレンジ色した内子は焼くと、ほろほろしてまことに美味なり。渡り蟹は最高です。

新鮮な活きの渡り蟹が、地元で食べられるというのに、なぜわざわざ遠くまで行って、
有名というだけの蟹(ほとんどが冷凍物)を食べる方がいるのでしょう?不思議です。


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渡り蟹内子の昆布締め

たっぷり渡り蟹を食べられ、ああ美味かったと満足してたら、
「今日はこれを作ってあるから、食べてみて」 と、店主。

Kaninoko

■阿じ与志の渡り蟹料理 渡り蟹内子の昆布締め

二枚の昆布に何やらはさんであります。どうやら昆布締めです。
めくってみると、とろりとした生の内子です。う~ん。美味そう!

焼いた内子と違って、ねっとりして濃厚ですが、脂肪分ではない。
鶏卵の黄身をずっと濃くしたような味に、昆布の旨みがしみてます。
生だとこんな感じなのか。またまた珍しいものを食しました。

今夜は、旬の渡り蟹を堪能することができました。大満足です。

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尾道千光寺 文学のこみち

先日、尾道千光寺に行きました。子供の頃に菊人形展に来て以来です!
山頂が公園風にきれいに整備されているのにまず感心。眺めもいいです。

Ssenkozi
▲尾道千光寺 林芙美子の碑(文学のこみち)から尾道水道を望む

展望台から「文学のこみち」を下り、千光寺に参拝し、志賀直哉居をへて
急な石段をおりると2号線。なつかしい商店街では桂馬の柿天を買った。
尾道駅前も美しい広場に様変わりしてます。渡し(10円!)で向島にも。

ワタシ的には、センチメンタル・ジャーニー気取りな一日でしたけど、
観光客が多いのにも驚いた。さすが全国に知られている尾道です。

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松茸とふぐをしこたま食べる会 (10月23日)

今夜は年に一度の会合のある日。今年はメンバーがふえて6名です。
会には大切な名目はあるのですが、なにせ会場が阿じ与志ですから、
本音が見え見えです。そう、今夜は太っ腹なスポンサーが主催する、

別名、阿じ与志の松茸とふぐをしこたま食べる会。

Skinen

プロローグは宴たけなわのシーンです。今回の一連の記事で、
ビジターの皆さまも「松茸とふぐをたらふく」味わってくださいね。

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10月のつき出し(タイモ料理)

若女将がビールとつき出しを運んでくれました。まずは乾杯です。
つき出しはといえば、・・・舟和の芋ようかんみたいです?

Tukidasi11

阿じ与志 十月ある日のつき出し タイモ料理 

一口食べてみます。う~ん。芋のような、栗のような。でも色味が違うし?
梅肉を思わせるソースは酸っぱい、と思ったら甘い。砂糖の甘みと違うし?
これまた何が食材なのか、わかりません。もうギブアップです。

謎をかけられたような、珍しいつき出しで今夜はスタートです。

注--------------------------------------------
え~い。なんであろうと旨けりゃ、それでいいではないか!
という、しごくまっとうなご意見もあろうかと思いますが、
グルメレポーターとして、あとで女将に聞いた正解はこうです。

羊羹みたいに切ってあるのは「高知産のタイモ」です。
柔らかくてかす汁に入れると、とても美味しくいただけます。
時季になると毎年、産地のおばさんが送ってくれてます。
下のは栗を練り潰したソース。甘味は栗の甘みです。

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十月のつき出し 茄子の煮もの鮑のせ

続いてもう一品、つき出しが出ました。
今度はわかりやすい。と思いましたが、そう簡単に答えは出せそうも?

Tukidasi12

■阿じ与志 十月のつき出し 茄子の煮もの鮑のせ

こういう料理って、どうやって食べたらいいのだろう? 
尋ねればよかったですけど、上から順番に食することに。

まず蒸し鮑(アワビ)。美味しさはよく知ってますから、「安心して」味わえます。

次のクリーム状のソース。一口食べてもよくわかりません。ベースは豆腐のような、
チーズのような発酵した感じもあるし、味はするけど何かは思い出せない・・・・
う~ん。不思議な味です。「秘伝」のソースだね!(注)

最後は茄子(ナス)。実はワタクシ、茄子は大の苦手。ズルズルしてるから嫌い。
とはいえ、阿じ与志で食べてから見識を変えた食材は多いので、試しました。
おっ。この茄子、柔らかいのにベッタリ、ズルズルしてません。驚いた。
これなら食べられます。煮かたが上手だとこうなるのでしょうか?

注)----------------------------------------------------------
豆腐と湯葉と味噌、最後に豆腐ようを入れて混ぜ合わせるようです。(女将より)

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ふぐひれ酒

つき出しを平らげたら、いよいよ今夜の主役、阿じ与志のふぐです。
お酒もやっぱりふぐのひれ酒で行こう。ということで衆議一決。

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▲ 阿じ与志のひれ酒には、こちらの長軸マッチが一緒にでます。
軸の長さが2倍ありますから、安心してひれ酒に火をつけることができます。
ちょっとレトロな意匠のパッケージが面白いでしょ。

Hiresake2

■阿じ与志 とらふぐ鰭酒(ひれざけ)

こんがり焼けた鰭が2枚入ってます。大きくて茶碗からはみ出しそうですけど、
これならつぎ酒で3杯でも大丈夫です。のんべいさんも満足なご様子!

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鉄刺(てっさ)の美味しさ

Yahoo!知恵袋は面白いです。匿名ゆえの本音の質問があります。
「ふぐ」で検索すると、こんな質問がかなりあります。同じ思いの方が多いのでしょう。

Q1:ふぐって本当に美味しいと思いますか?
ふぐの刺身に限りなのですが、私はポン酢の味しかしません。
Q2:ふぐってどんな味ですか?
前に刺身で少し食べましたがよくわかりませんでした。

目の前の阿じ与志のふぐ刺しを見て、この質問を思い出しました。

Fugusashi

■阿じ与志 ふぐ料理 鉄刺(てっさ)

ポン酢につけずに一切れ食べます。う~ん。これを「味がない」としか感じないとは?
いくらなんでもあり得ないと思いますが、フグにもピンからキリまでありますから・・・・

関東の方が薄味のすまし汁を「味がしない」と評されるのに、驚いたことがあります。
昨今は濃い味、コッテリした味になれた方がとても多いです。若い方は特に。

ワタシは白内障の手術をしました。術後、初めて眼内レンズからみる世界にびっくり!
見るものすべてが、まぶしいほど鮮やか。豊かでくっきりしてます。
他の人はこう見えていたのか?とても損してたような気がしました。

この貴重な経験をもとに(老婆心ながら)申し上げますが、
濃い味しかわからない方は、食べる楽しみの半分も味わっていないと思います。
健康のことも考え、日ごろまず薄味に親しまれ、その後、もう一度フグを食べてみて。

幸いにも、今夜のメンバーで、ふぐ刺しの美味しさがわからない人はいませんし、
阿じ与志のふぐは他のとどう違うかを論じるくらいレベルが高い(オホン)。

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広島産松茸の陶板焼き(ならぬタジン鍋蒸し)

松茸の最盛期をねらって催された今夜の会ですけど、
肝心の松茸は今年も大不作。これからはもう豊作はありえないそうです。

店主、福山では手に入らないと悟るや、神石まで買い出しに行っている様子。
この涙ぐましい努力(!)のおかげで、ワタシたちの願いはかなえられました。

さて松茸だが、まず焼いて食べよう。それからちり鍋にもたっぷり入れよう。
スポンサーの果敢なる決断に、一同まったく異存なし。

Matutake

■阿じ与志の松茸(広島県神石産)

出された松茸。大きな俎板皿に山盛りにされてます。う~ん、美味そう。
これはでかいね。品質もいい。最高級の松茸だ。さすがに阿じ与志だ。

「つぼみ」だから香りはそれほど強くない。焼くと香りがでてくるだろう。
「開き」は香りが強いけど、形はこちらがいいね。などとてんでに評してます。

Matutake2

この松茸。今年からは陶板ではなく、タジン鍋で蒸し焼きすることに。
例年通り、鍋奉行が上手に仕切ってくれます。

松茸は焼くと水分が抜けてしまいます。タジン鍋なら蒸しますから、ふっくらします。
それでも、「もたもたしてはダメ。表面が汗をかく位で」と、細かく注文をつける方が・・・

Matutake3

蓋をあけると、松茸の香りがすごい。座敷中にいっぺんに広がります。
きれいに出来てます。さっそくポン酢で賞味しましょう。

これほど食えるとはありがたや。貧乏神も当分寄り付くまい。
かくして、めでたくも全員が松茸を堪能できたのであります。

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至上のふぐちり鍋 松茸つき 

今夜はみんな、最高のふぐちり鍋が食べられると期待してます。
いよいよ、大皿に盛られて登場です。3人前ずつの二皿には・・

おお。すごい松茸が! どうだ、といわんばかりの迫力です。

Fuguchiri

阿じ与志のふぐ料理 ふぐちり鍋 松茸つき(広島県神石産)三人前

これは最高の松茸だ。ぶっとくて形がよい。見ごたえがあります。
手に持って確かめています。う~ん。200グラムはあるんじゃないか? 
阿じ与志のふぐの切り身はでかいですが、それが小さく見えます。

こんな大不作のなか、客の期待に十分以上に応えてくれました。
全員、食べる前から大満足です。

Fuguchiri2

六人が二つの鍋で、最高、至上の松茸とふぐを、しこたま食べました。
松茸のいい香りが座敷を満たしています。ああ美味かった!

世界はいざしらず、日本でこれ以上の贅沢な料理があるのでしょうか?
福山に住むワタシたちは幸せです。こんな店が身近にあるのですから。
 

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ふぐ雑炊(松茸だし)

ふぐちり鍋のあとは、ふぐ雑炊ふぐ茶漬けで〆るのが筋書きです。
今夜は最高の松茸が入っていたし、鍋も二つあることだから、両方食べたい。
というわがままなリクエスト。いいですよ。と正ちゃん。

待つことしばし。・・・・まず雑炊から。と、鍋ごともってきてくれました。

Fuguzosui1

■阿じ与志のふぐ料理 ふぐ雑炊

鍋奉行が鍋から腕についでくれました。
海苔をかけたら、熱いうちにさっさと食う!

Fuguzosui2

今夜のふぐ雑炊はことのほか旨いです。
ふぐの出汁にくわえて、松茸の香りと出汁がよくでてます。

ワタクシもう満腹で、ふぐ茶漬はとうてい無理でしたが、
それでも出汁だけ少し所望! 大変いい味でした。 

ということで、
今夜の「ふぐと松茸をたらふく食べる会」はめでたくお開き。
会がこれからもずっと、いやさかに続かんことを!


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魚は臭いがするから嫌い! 魚離れの原因ですが・・

日本の食生活で魚離れが進んでいます。
その大きな原因は、魚は臭いがするから嫌い!
しかし、魚は本来「臭う」ものなのでしょうか?

魚の臭いについて(独法)中央水産研究所食品特性研究室が解説してます。

超微量成分といえども食品の品質や機能を大きく左右する成分は少なくない。たとえば、におい成分をとってみても、サザエやウニの磯の香りやイカ焼きの香ばしい匂いあるいはカキのフルーティな匂いなど、独特のフレーバーで食卓を彩る水産物が数多くある。

その一方で、鮮度低下した水産物は“なまぐさ臭”や“やけ臭” が発生しやすく、「魚はくさいから嫌い」といった水産物を敬遠する大きな原因の一つにもなっている

この水産物にとってマイナスとなる悪臭は幾つかの成分が複合している。“生ぐさ臭”として代表的なトリメチルアミンを初めとするアミン・アンモニア類、後々まで “鼻につく臭い”は揮発性脂肪酸類、水産物独特の「やけ臭」の主体は揮発性カルボニル類、タマネギが腐ったような“不快臭”は揮発性含硫化合物などが原因物質として知しれれている。・・・

このような成分の多くは鮮度低下とともに微生物の酵素作用や空気中の酸素による酸化などによって生成される成分で、ppb(十億分の一の単位)~ppm(百万分の一の単位)の量で臭いとして感知される。

要するに、なぜ臭うかといえば、鮮度が低下した魚を使っているからです
よく衛生管理された鮮度のいい魚は臭いません。泳いでいる魚は当然、臭わない。

猫や犬が餌を食べる様子を観察してるとわかります。どんなに空腹であろうと、
まず鼻で臭いを懸命にかいでます。それから、舌で舐めて確かめてます。
よしと判断してから初めて、本気で口にします。

彼らは、臭いで腐敗の程度を判断しています。空腹はまだ耐えられますが
腐敗したものを食べれば死に直結します。少しでも怪しければあきらめます。

人間も動物ですから猫と同じです。変な臭いがする食べ物は避けるよう、
本能的に行動するのです。(味覚的判断力は生物学的には退化した?)

鮮度が落ちた魚の「におい」を「いい匂い」としてではなく、
「いやな臭い」と感じるのは、生物として正しい判断です。

こうした魚、鮮度の落ちた魚を使った食べ物が増えつづければ、
誠に残念なことですが、魚離れが起きてもやむをえないと思います。

専門家でもないのにエラそうなことを書いてしまいました。お許しを!

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