立冬の今夜は、旬の渡り蟹(ワタリガニ)で

冬の美味い食べ物といえば、蟹(カニ)を思い浮かべる方が多いですね。
日本海の松葉蟹・越前蟹(ズワイガニのオス)はとても有名ですけど、
美味いのは、何といっても瀬戸内海の渡り蟹(ワタリガニ)です。

ことに雌の渡り蟹は、優美な身質に、絶品の内子とミソが詰まっていて、
最高の蟹だ。といっても身びいきな過言ではありません。(筆者力説ス)

Watatigani
▲ワタリガニ 岡山県HPより

本日は立冬(11月7日)。旬の渡り蟹を阿じ与志で堪能することに・・・
今夜の展開やいかに? いつものように以下の記事でご紹介します。
皆さまもたっぷり味わっていただければ幸いです。

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11月のつき出し(2) 雲子(クモコ)

今夜のつき出しはなんだろう? 近ごろはちょっと変わったのが多いから・・
上のは練り物みたいですけど? 下のきれいに緑したのも?

Tukidashi

■阿じ与志 十一月のつき出し 雲子と葱ポン(?)

タラの子(注)をつぶし、河豚皮を混ぜてかためて作った。
ということだけど、なんだかわからぬままに食べてみることに・・・・・・
かすかに鱈(タラ)のにおいがします。上等な蒲鉾のような食感です。
とれにしてもタラの子って何だろう?タラコじゃないみたいですけど。 

海藻類のように見えますが、実は葱。きれいな緑色してます。
下仁田葱の緑の部分をすり潰したら、こうなるんだって。ほ~。
そう言われてから食べるので、確かに葱の味がしますけど、
ポン酢が青臭さを消しているので、ちょっとわからないかも。
「葱ポン」と勝手に名づけました!

注)--------------------------------------------------
タラの子とは真鱈(マダラ)の白子のこと。雲子(クモコ)ともいいます。
ちなみにタラコはスケソウダラの卵巣です。(女将談)


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11月のつき出し(2)

つぎのつき出しは、三品が並べてあります。
まず素直に食べて味わう。そのあと尋ねることにします。

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■阿じ与志 11月のつき出し(2) ガラエビ・コハダ・マダコ

左の一品:
海老の味がします。なかなか美味しい。海老だけのすり身ではない?
・正解→がら海老のこぶ締めを固めて作ります。

中の一品:
何かを芯に、コハダをぴったり巻いてあります。銀箔みたいで面白いですね。
中のものは歯触りからするとイモのようですけど、何だろう?
・正解→中のものは、蒸した長いもを黄身酢と混ぜて作ります。

右の一品
これは誰がみてもマダコ。太くて柔らかいから、マタコの噛みごこちを味わえます。
謎ときの楽しみはありませんが、安心(?)して食べられます。

美味しいものは、ああ美味しい。と、感じるだけで十分なはずなのに、
美味しいものは、なぜ美味しいんだろう。と、つい考えてしまうのです。

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海鼠(ナマコ)酢の物

海鼠(ナマコ)は、どうして冬しか食べないのだろう?
不思議に思ってましたが、理由があるんですね。香川の魚>ナマコ

ナマコは春に産卵し、夏の水温の高い間はじっとして、味が落ちます。
涼しくなると活動を再開し、冬に旬となります。このことから、県漁業調整規則により、4月1日から10月31日まではとることが禁じられています。
解禁になったばかりのナマコがさっそく出ました。

Namako

■阿じ与志の海鼠料理 ナマコの酢の物

ナマコ料理といえば酢の物。大根おろしと橙(ダイダイ)あしらうのが基本だね。
初物のナマコは磯の香りがいい。コリコリが強くて、カリコリしてます。
いつまでも、くちゃくちゃやってると、店主たまらず一言。

ナマコは二三口噛んだら、つるっと喉をすべらせるものなの!
手を動かしながら、どうやって客を見てるのだろう?器用な人ですネ。

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とらふぐ料理 ふぐ刺し

阿じ与志は喰い切りの一品料理屋ですから、何をどういう順番で食べてもいいのです。
あえてコースと言えば、こうなります。

1. つき出し(前菜の料理)
2. お刺身(主菜の料理)
3. 焼く、または煮る魚料理(主菜の料理)
4.ご飯もの(締め)
というわけで、これまで出た料理は「つき出しの小料理」。次はお刺身ですネ。
今の時季、阿じ与志の主役はふぐと蟹です。蟹は刺身にしませんから、
基本的に「ふぐ刺し」です。他にどんな魚があるかは、その日のお楽しみ。

Fugusashi

■阿じ与志 とらふぐ料理 ふぐ刺し

十月にふぐが始まってから、今夜でもう四度目のふぐ刺しです。
寒くなるに従って、だんだん旨みが増すと聞いているのですが、
正直言ってわかりません! ええ~い。もう、旨けりゃそれでいい。

美味しく味わえるあいだに、美味しいものがあれば、二度とないと思って食べる。
ワタシはキリギリスが好き。病院や施設に行ってしまえばアリもできませんから。

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渡り蟹の甲羅酒(ワタリカニミソ料理)

さてさて次からは、主役の登場です。まず・・

渡り蟹(ワタリガニ)のミソ。焼きたてでグツグツしてます。
熱いですから気おつけて。と言いながら、正ちゃんは素手で熱燗を!

Kourasake

■阿じ与志の蟹料理 渡り蟹の甲羅酒(ワタリガニミソ料理)

渡り蟹は塩焼きにして、熱いところを食べるのが一番美味い。
ミソにただよう甲羅の香ばしいかほり。他では得難いです。

熱燗を注がずに、まず一口。う~ん。月なみな表現ですが「絶品」というべきです。
濃厚にして複雑だが破綻がない。こんな美味は神さましか作れませんネ

熱燗を甲羅に少し注いで、ミソを溶かします。今夜のミソは格別に美味い。
再び熱燗を注いで、甲羅にへばりついたミソを残さずよく溶かします。
こうして濃度別に甲羅酒を味わうことができました。とてもよかった!


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渡り蟹 かにみそ

次は、ぐい飲みにかにみそが・・・・

こちらは、甲羅ではなく身のほうについた「かにみそ」です。
渡り蟹の身を焼くとき、あふれるみそをホイルに受けています。

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■阿じ与志 渡り蟹料理 かにみそ

濃厚さはないですが、蟹の身質からでた旨みが混ざってます。
一口で飲み干すには惜しいです。温かいうちにせめて二口で・・・

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渡り蟹料理 (渡り蟹の塩焼き)

カニミソが出されてから、すぐに大皿が・・・
塩焼きの渡り蟹が一匹(一杯)、四つ割にされて美しく盛りつけられてます。
もたもたカニミソを飲んでると、さめないうちに食べろ、と店主が目でせかします。

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■阿じ与志の渡り蟹料理 渡り蟹の塩焼き

ズワイガニやタラバガニは脚を食べるが、渡り蟹は脚に身は少なく、胸肉を食べる。
特筆すべきは、この時季、雌にはたっぷり内子(卵巣)がつまっていることです。

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600グラムあるという見事な渡り蟹です。一人では食べられないほど身がついてます。
渡り蟹は優美な身質も美点です。ズワイや毛ガニにない、絹のようにしっとりした身質。
クルマエビと似た成分だそうで、焼くと甘味のある上質な美味さが際立ちます。

オレンジ色した内子は焼くと、ほろほろしてまことに美味なり。渡り蟹は最高です。

新鮮な活きの渡り蟹が、地元で食べられるというのに、なぜわざわざ遠くまで行って、
有名というだけの蟹(ほとんどが冷凍物)を食べる方がいるのでしょう?不思議です。


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渡り蟹内子の昆布締め

たっぷり渡り蟹を食べられ、ああ美味かったと満足してたら、
「今日はこれを作ってあるから、食べてみて」 と、店主。

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■阿じ与志の渡り蟹料理 渡り蟹内子の昆布締め

二枚の昆布に何やらはさんであります。どうやら昆布締めです。
めくってみると、とろりとした生の内子です。う~ん。美味そう!

焼いた内子と違って、ねっとりして濃厚ですが、脂肪分ではない。
鶏卵の黄身をずっと濃くしたような味に、昆布の旨みがしみてます。
生だとこんな感じなのか。またまた珍しいものを食しました。

今夜は、旬の渡り蟹を堪能することができました。大満足です。

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尾道千光寺 文学のこみち

先日、尾道千光寺に行きました。子供の頃に菊人形展に来て以来です!
山頂が公園風にきれいに整備されているのにまず感心。眺めもいいです。

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▲尾道千光寺 林芙美子の碑(文学のこみち)から尾道水道を望む

展望台から「文学のこみち」を下り、千光寺に参拝し、志賀直哉居をへて
急な石段をおりると2号線。なつかしい商店街では桂馬の柿天を買った。
尾道駅前も美しい広場に様変わりしてます。渡し(10円!)で向島にも。

ワタシ的には、センチメンタル・ジャーニー気取りな一日でしたけど、
観光客が多いのにも驚いた。さすが全国に知られている尾道です。

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松茸とふぐをしこたま食べる会 (10月23日)

今夜は年に一度の会合のある日。今年はメンバーがふえて6名です。
会には大切な名目はあるのですが、なにせ会場が阿じ与志ですから、
本音が見え見えです。そう、今夜は太っ腹なスポンサーが主催する、

別名、阿じ与志の松茸とふぐをしこたま食べる会。

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プロローグは宴たけなわのシーンです。今回の一連の記事で、
ビジターの皆さまも「松茸とふぐをたらふく」味わってくださいね。

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10月のつき出し(タイモ料理)

若女将がビールとつき出しを運んでくれました。まずは乾杯です。
つき出しはといえば、・・・舟和の芋ようかんみたいです?

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阿じ与志 十月ある日のつき出し タイモ料理 

一口食べてみます。う~ん。芋のような、栗のような。でも色味が違うし?
梅肉を思わせるソースは酸っぱい、と思ったら甘い。砂糖の甘みと違うし?
これまた何が食材なのか、わかりません。もうギブアップです。

謎をかけられたような、珍しいつき出しで今夜はスタートです。

注--------------------------------------------
え~い。なんであろうと旨けりゃ、それでいいではないか!
という、しごくまっとうなご意見もあろうかと思いますが、
グルメレポーターとして、あとで女将に聞いた正解はこうです。

羊羹みたいに切ってあるのは「高知産のタイモ」です。
柔らかくてかす汁に入れると、とても美味しくいただけます。
時季になると毎年、産地のおばさんが送ってくれてます。
下のは栗を練り潰したソース。甘味は栗の甘みです。

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十月のつき出し 茄子の煮もの鮑のせ

続いてもう一品、つき出しが出ました。
今度はわかりやすい。と思いましたが、そう簡単に答えは出せそうも?

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■阿じ与志 十月のつき出し 茄子の煮もの鮑のせ

こういう料理って、どうやって食べたらいいのだろう? 
尋ねればよかったですけど、上から順番に食することに。

まず蒸し鮑(アワビ)。美味しさはよく知ってますから、「安心して」味わえます。

次のクリーム状のソース。一口食べてもよくわかりません。ベースは豆腐のような、
チーズのような発酵した感じもあるし、味はするけど何かは思い出せない・・・・
う~ん。不思議な味です。「秘伝」のソースだね!(注)

最後は茄子(ナス)。実はワタクシ、茄子は大の苦手。ズルズルしてるから嫌い。
とはいえ、阿じ与志で食べてから見識を変えた食材は多いので、試しました。
おっ。この茄子、柔らかいのにベッタリ、ズルズルしてません。驚いた。
これなら食べられます。煮かたが上手だとこうなるのでしょうか?

注)----------------------------------------------------------
豆腐と湯葉と味噌、最後に豆腐ようを入れて混ぜ合わせるようです。(女将より)

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ふぐひれ酒

つき出しを平らげたら、いよいよ今夜の主役、阿じ与志のふぐです。
お酒もやっぱりふぐのひれ酒で行こう。ということで衆議一決。

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▲ 阿じ与志のひれ酒には、こちらの長軸マッチが一緒にでます。
軸の長さが2倍ありますから、安心してひれ酒に火をつけることができます。
ちょっとレトロな意匠のパッケージが面白いでしょ。

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■阿じ与志 とらふぐ鰭酒(ひれざけ)

こんがり焼けた鰭が2枚入ってます。大きくて茶碗からはみ出しそうですけど、
これならつぎ酒で3杯でも大丈夫です。のんべいさんも満足なご様子!

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鉄刺(てっさ)の美味しさ

Yahoo!知恵袋は面白いです。匿名ゆえの本音の質問があります。
「ふぐ」で検索すると、こんな質問がかなりあります。同じ思いの方が多いのでしょう。

Q1:ふぐって本当に美味しいと思いますか?
ふぐの刺身に限りなのですが、私はポン酢の味しかしません。
Q2:ふぐってどんな味ですか?
前に刺身で少し食べましたがよくわかりませんでした。

目の前の阿じ与志のふぐ刺しを見て、この質問を思い出しました。

Fugusashi

■阿じ与志 ふぐ料理 鉄刺(てっさ)

ポン酢につけずに一切れ食べます。う~ん。これを「味がない」としか感じないとは?
いくらなんでもあり得ないと思いますが、フグにもピンからキリまでありますから・・・・

関東の方が薄味のすまし汁を「味がしない」と評されるのに、驚いたことがあります。
昨今は濃い味、コッテリした味になれた方がとても多いです。若い方は特に。

ワタシは白内障の手術をしました。術後、初めて眼内レンズからみる世界にびっくり!
見るものすべてが、まぶしいほど鮮やか。豊かでくっきりしてます。
他の人はこう見えていたのか?とても損してたような気がしました。

この貴重な経験をもとに(老婆心ながら)申し上げますが、
濃い味しかわからない方は、食べる楽しみの半分も味わっていないと思います。
健康のことも考え、日ごろまず薄味に親しまれ、その後、もう一度フグを食べてみて。

幸いにも、今夜のメンバーで、ふぐ刺しの美味しさがわからない人はいませんし、
阿じ与志のふぐは他のとどう違うかを論じるくらいレベルが高い(オホン)。

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広島産松茸の陶板焼き(ならぬタジン鍋蒸し)

松茸の最盛期をねらって催された今夜の会ですけど、
肝心の松茸は今年も大不作。これからはもう豊作はありえないそうです。

店主、福山では手に入らないと悟るや、神石まで買い出しに行っている様子。
この涙ぐましい努力(!)のおかげで、ワタシたちの願いはかなえられました。

さて松茸だが、まず焼いて食べよう。それからちり鍋にもたっぷり入れよう。
スポンサーの果敢なる決断に、一同まったく異存なし。

Matutake

■阿じ与志の松茸(広島県神石産)

出された松茸。大きな俎板皿に山盛りにされてます。う~ん、美味そう。
これはでかいね。品質もいい。最高級の松茸だ。さすがに阿じ与志だ。

「つぼみ」だから香りはそれほど強くない。焼くと香りがでてくるだろう。
「開き」は香りが強いけど、形はこちらがいいね。などとてんでに評してます。

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この松茸。今年からは陶板ではなく、タジン鍋で蒸し焼きすることに。
例年通り、鍋奉行が上手に仕切ってくれます。

松茸は焼くと水分が抜けてしまいます。タジン鍋なら蒸しますから、ふっくらします。
それでも、「もたもたしてはダメ。表面が汗をかく位で」と、細かく注文をつける方が・・・

Matutake3

蓋をあけると、松茸の香りがすごい。座敷中にいっぺんに広がります。
きれいに出来てます。さっそくポン酢で賞味しましょう。

これほど食えるとはありがたや。貧乏神も当分寄り付くまい。
かくして、めでたくも全員が松茸を堪能できたのであります。

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至上のふぐちり鍋 松茸つき 

今夜はみんな、最高のふぐちり鍋が食べられると期待してます。
いよいよ、大皿に盛られて登場です。3人前ずつの二皿には・・

おお。すごい松茸が! どうだ、といわんばかりの迫力です。

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阿じ与志のふぐ料理 ふぐちり鍋 松茸つき(広島県神石産)三人前

これは最高の松茸だ。ぶっとくて形がよい。見ごたえがあります。
手に持って確かめています。う~ん。200グラムはあるんじゃないか? 
阿じ与志のふぐの切り身はでかいですが、それが小さく見えます。

こんな大不作のなか、客の期待に十分以上に応えてくれました。
全員、食べる前から大満足です。

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六人が二つの鍋で、最高、至上の松茸とふぐを、しこたま食べました。
松茸のいい香りが座敷を満たしています。ああ美味かった!

世界はいざしらず、日本でこれ以上の贅沢な料理があるのでしょうか?
福山に住むワタシたちは幸せです。こんな店が身近にあるのですから。
 

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ふぐ雑炊(松茸だし)

ふぐちり鍋のあとは、ふぐ雑炊ふぐ茶漬けで〆るのが筋書きです。
今夜は最高の松茸が入っていたし、鍋も二つあることだから、両方食べたい。
というわがままなリクエスト。いいですよ。と正ちゃん。

待つことしばし。・・・・まず雑炊から。と、鍋ごともってきてくれました。

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■阿じ与志のふぐ料理 ふぐ雑炊

鍋奉行が鍋から腕についでくれました。
海苔をかけたら、熱いうちにさっさと食う!

Fuguzosui2

今夜のふぐ雑炊はことのほか旨いです。
ふぐの出汁にくわえて、松茸の香りと出汁がよくでてます。

ワタクシもう満腹で、ふぐ茶漬はとうてい無理でしたが、
それでも出汁だけ少し所望! 大変いい味でした。 

ということで、
今夜の「ふぐと松茸をたらふく食べる会」はめでたくお開き。
会がこれからもずっと、いやさかに続かんことを!


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魚は臭いがするから嫌い! 魚離れの原因ですが・・

日本の食生活で魚離れが進んでいます。
その大きな原因は、魚は臭いがするから嫌い!
しかし、魚は本来「臭う」ものなのでしょうか?

魚の臭いについて(独法)中央水産研究所食品特性研究室が解説してます。

超微量成分といえども食品の品質や機能を大きく左右する成分は少なくない。たとえば、におい成分をとってみても、サザエやウニの磯の香りやイカ焼きの香ばしい匂いあるいはカキのフルーティな匂いなど、独特のフレーバーで食卓を彩る水産物が数多くある。

その一方で、鮮度低下した水産物は“なまぐさ臭”や“やけ臭” が発生しやすく、「魚はくさいから嫌い」といった水産物を敬遠する大きな原因の一つにもなっている

この水産物にとってマイナスとなる悪臭は幾つかの成分が複合している。“生ぐさ臭”として代表的なトリメチルアミンを初めとするアミン・アンモニア類、後々まで “鼻につく臭い”は揮発性脂肪酸類、水産物独特の「やけ臭」の主体は揮発性カルボニル類、タマネギが腐ったような“不快臭”は揮発性含硫化合物などが原因物質として知しれれている。・・・

このような成分の多くは鮮度低下とともに微生物の酵素作用や空気中の酸素による酸化などによって生成される成分で、ppb(十億分の一の単位)~ppm(百万分の一の単位)の量で臭いとして感知される。

要するに、なぜ臭うかといえば、鮮度が低下した魚を使っているからです
よく衛生管理された鮮度のいい魚は臭いません。泳いでいる魚は当然、臭わない。

猫や犬が餌を食べる様子を観察してるとわかります。どんなに空腹であろうと、
まず鼻で臭いを懸命にかいでます。それから、舌で舐めて確かめてます。
よしと判断してから初めて、本気で口にします。

彼らは、臭いで腐敗の程度を判断しています。空腹はまだ耐えられますが
腐敗したものを食べれば死に直結します。少しでも怪しければあきらめます。

人間も動物ですから猫と同じです。変な臭いがする食べ物は避けるよう、
本能的に行動するのです。(味覚的判断力は生物学的には退化した?)

鮮度が落ちた魚の「におい」を「いい匂い」としてではなく、
「いやな臭い」と感じるのは、生物として正しい判断です。

こうした魚、鮮度の落ちた魚を使った食べ物が増えつづければ、
誠に残念なことですが、魚離れが起きてもやむをえないと思います。

専門家でもないのにエラそうなことを書いてしまいました。お許しを!

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十月のつき出し (阿じ与志 広島県福山市)

友からの誘いなら喜び勇んででかけます。十月になって二度目の阿じ与志です。
お互いの健康を祝し、ビールでまず乾杯。あとはめっきり秋らしくなったので熱燗に。
さて、今夜のつき出しはなにかな?

Stukidashi

■阿じ与志 十月のつき出し 小芋・河豚皮の煮凝り・河豚の昆布締め

◆小芋
お団子みたいですけど、特製の海老粉をまぶした小芋です。
十五夜~十三夜のあたりは小芋がおいしい時季なんだそうです。

◆河豚皮の煮凝り
河豚の皮は刺身では歯ごたえが楽しいですが、ゼラチンの多い所ですから
煮凝りにしてもとても美味しいです。煮凝りとしては贅沢すぎるような?

◆河豚の昆布締め
生では噛み切れないような弾力のある河豚の切身も、昆布締めにすると、
羊羹のような歯ごたえをした昆布の旨味のある別の食い物になりますね。

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サワラあぶり 

お次は鰆(サワラ)です。いつものこちらと違って見た目あっさりです。
すこし塩をふってあるから(刺身醤油なしで)そのまま食べて。

Ssawara

阿じ与志 サワラ料理 サワラ炙り

あぶったサワラに山葵(わさび)がのせてあります。
時季のサワラを軽く楽しむ、といった趣向の小品ですけど、
例によって、手抜きのない出来栄えです。


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松茸の蒸し焼き(タジン鍋) 

松茸は、今年もどうやら不作のようで、なかなか入手できないそうです。
今夜のは当地の産地、神石の仲買人と涙ぐましい交渉の末、手に入れたそうで、
店主、惜しむように見せてくれました。う~ん、嫉妬するほど立派な松茸だ!

曰く。当地の松茸はきれいに裂ける。県外のはこうはいかない。

Smatutake

■阿じ与志の松茸(広島県神石産) 松茸の蒸し焼き

今晩はこれまでの陶板焼きとは違う道具です。とんがり帽子みたいな蓋です。
タジン鍋といって、モロッコの民族料理に使う無水鍋です。と正ちゃんがヘルプ。
はは~ん。蒸し焼きできる鍋か。これはいいね。

Smatutake1

貴重なる松茸を、新兵器のタジン鍋であっさりと蒸し焼きします。少しずつね!
蓋をあけると同時に、いい香りが店中にひろがります。ポン酢でいただきます。
もう最高にいい気分です。

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クロカワの蒸し焼き (阿じ与志 広島県福山市)

珍しい茸(キノコ)があるから、ついでに食べてみたら?
黒皮(クロカワ)というんだ。昔の神石の山には今の時季、いっぱい生えていた。

なるほど傘の表面は皮みたいだ。裏は白く、まるでサンゴのような形状です。
きのこ図鑑>クロカワに詳しい解説と画像があります。謝謝!

Skuroko

■阿じ与志のクロカワ料理 クロカワの蒸し焼き

苦味があり、酒肴として珍重される。と、きのこ図鑑にありましたが、当を得てます。
天然、野性の風味です。珍しい!いま時は、苦い味の食材がほとんどないですね。

ところで、このクロカワの蒸し焼きでも使われたタジン鍋ですが、どうやら
モロッコ料理のタジンをヒントに、ふぐの新しいメニューを考えたようです。
なずけて「蒸しふぐ」。どういう料理なのかとても楽しみです。

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鉄刺(てっさ) (阿じ与志 広島県福山市)

今の時季、阿じ与志の主役はとらふぐです。
10月から、もう2度食するワタクシ。幸せものに違いないです!

Sfugusashi

■阿じ与志のフグ料理 鉄刺(てっさ) 

塩田丸男氏は「フグが食いたい」(注1)で、刺身の切り方について触れてます。(20p)

フグの刺身は皿の絵模様が切り身を透かして見えるくらい薄く切る。
・・・・鶴盛りや菊盛りなど青磁の大皿に盛ったフグの刺身は、見て美しいものだが、味ということでは、私には異論がある。フグの刺身を薄造りにするのは、フグの肉が強靭で、マグロの刺身のように厚く切ったのでは噛み切れないからだ、とものの本にかいてあるが、賛同しがたい。
確かにフグの身は硬くて噛み切りにくいが、それをしつこく噛みつづけることで、フグの本当の旨みが口中いっぱいに広がってくるのである。
・・・小島政二郎はこんなふうに書いている。
「河豚を、あんなに薄く切ってしまっては、河豚の本当のうまさは消えてしまう。もっと惜しげもなく厚く切らなくては・・」魯山人は常にそういって、大皿の絵模様が朧に霞んで見えるような薄切りを喜ばなかった。・・・
塩田先生はマグロの刺身ほども厚い鉄刺がよいとされているようです。
う~ん。薄すぎるのはちっとも旨くない、という点では同意いたしますが、
するめみたいに、いつまでも噛まなきゃ旨みを味わえないのはちょっとネ!
厚切のフグを楽しみたいなら、炙りの南風泊(はえどまり)をお奨めします。

ワタクシ、 鉄刺は噛み心地と、のどごしを楽しむ贅沢な料理だと思います。
皆さまのご意見はいかがですか?

注)-----------------------------------------
1)この本についてはこちらの記事でご紹介しています。

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甘鯛(一汐ぐじ)料理 

次は煮ものにする?それとも焼き物がいい? 店主。一応、客に選ばせるようです。
煮ものはあこう。焼き物は甘鯛だけど、甘鯛が珍しいからこちらにしたら?

甘鯛(アマダイ)は関西、とくに京都では「若狭ぐじ」が昔から有名ですけど、
最近は、江戸でも高級魚としてとても評価が高いそうです。

店主。ふきんで丁寧に包んだ甘鯛を取り出しながら解説してくれました。
背から二つに割り、塩をし、昆布をはさんでから閉じる。
寝かせることで、身の水分は昆布に取られ、引き締まる。
甘鯛本来の甘味もでてくるし、昆布の旨味も浸みる。

Samadai

■阿じ与志 甘鯛(ぐじ)料理 一汐ぐじ

大きな甘鯛(ぐじ)の姿焼き。体長30センチはあります。
二人で片身ずつ分けあっても喰い手がありそうです。

甘鯛は鯛とはいっても、実はスズキの仲間。
マダイのようなしっとりしたきめ細かい身質ではありませんが、
身離れのよい身に脂がすごくのっています。皮目も旨いです。

今の時期、白身で上質な脂がのった魚は少ないから、美味さがわかりやすい。
う~ん。これが当世風で、人気の秘密なのかな?

今夜は気の置けない友と二人だったせいか、いつもになく飲んでしまいました。
そろそろ「もち」を焼いてもらうことにしましょう。今夜の〆ということで・・

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