« 2008年3月 | トップページ | 2008年5月 »

日式海鮮料理のファンと阿じ与志に

台湾でもしゃぶしゃぶなど日式(日本料理)が流行ってるのはご存知かと思いますが、
「高級日本料理ならどこ? 」と現地の人に聞けば、答えは必ず三井(Mitsui Taipei)
それほど有名な日式海鮮料理店が台北にあることは、あまり知られてないようです。

ワタシ、こちらで接待していただいたことがあります。(2006年5月)
現地では破格の値段にもかかわらず、お店は大繁盛。空席が見当たりません。
個室もすべて予約ずみだそうで、かの国の方の食に対する情熱には敬服しました。

台湾の日本料理と聞いてどうかなと思いましたが、予想は見事に外れ!
しっかりした食材を使ってあり、料理もきちんとしていました。演出も当を射てます。
日本から取り寄せるという活きタラバ蟹。客を驚かせる効果も満点です。(関連記事)

SmitsuiSkaniSsashimiSsushiSyakimonoSnabe








日本料理は中華料理のこってりした味付けとはまったく異質。
それが美味しいものと受け入れられているという現実を見て、
日本料理は日本人でなければ分るまいと考えていたのは,
実に浅はかな了見。単なる思い上がりだと気づきましたネ。

前置きが長くなりました。
私事で恐縮ですが、ゴールデンウィークで息子夫婦が帰省してくれました。
彼のお嫁さんは台北出身で、お父さんは三井が大のお気に入りなのです。
もちろん、彼女も日式海鮮料理は大好きだそうです。

本日(4/48)、彼らと阿じ与志に参上。彼女がどういうか興味津々です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

台湾のグルメと阿じ与志に(その2)

阿じ与志の四月の魚料理を、台湾の女性グルメはいかに評価したか?
料理の感想をメールしてくれましたので、ご紹介しましょう。
少し不慣れなところがありますが、ほぼ完璧な日本文です。

▼この日に出た料理(雲丹飯は撮るのを忘れてしまいました。スミマセン!)
Smimiika2SasarisakamushiSkatsuoStaisashimiStaishioyaki











ミミイカの煮付:見たときはビックリしてどうしようかなと正直にちょっと悩みました。
形に拒否があったが、食べてみたら味は普通のイカでした。身もたまごも詰まっていて、
おいしかったです。(注:ミミイカは珍しいイカですが、そんなにユニークな形かな?)

アサリの酒蒸し:シンプルでありながらアサリの本来のうまみを出した、
とても海の風味を感じさせてくれた一品でした。(注:笠岡寄島産。身が大きいです)

鰹の刺身:身に臭みがぜんぜんなくて、筋もなくて、いくらでも食べられる感じでした。
(注:和歌山のケンケン鰹は鮮度がいい。大蒜は台湾では定番の薬味です。)

鯛の刺身:こちらも身に臭みが全然なく、鯛がこんなにおいしいとは知らなかった。
(注:尾道産天然もの。嗅覚の敏感な人は鮮度の落ちた魚の生臭さにすぐ気づきます)

鯛の塩焼き:まずは大きさにびっくり。こんなに立派な鯛は初めてです。
身に弾力があって、彼(夫のこと)は鯛でおなかがいっぱいになったと言ったが、
私はこんなおいしい魚をまだまだ食べられると思いました。(注:体長45cm真鯛片身)

雲丹飯:雲丹が大好きな私にピッタリのご飯です。
黄身を混ぜるので味が濃厚でしたが、ご飯と雲丹だけでもおいしいでしょうね。
(注:広島県大島産の赤雲丹です)

彼女は日本酒もいけます。久保田はよく知っているし、本日でた福山の珍しい酒も
「甘口ですね」など・・・たいしたものではありませんか。

とっても美味しかった。といってもらえたので、よかった、よかった。
皆さまも安心して台湾のグルメな方を、阿じ与志にお連れくださいませ。
外連のない日本のよさ、日本料理のよさを分っていただけると思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

福山市立南保育所の桜

今年も桜の四月がめぐってきました。
福山は桜の開花が遅く、本日(4月6日)がどうやら満開です。

Sakurafukuyamaminamihoikusyo
▲阿じ与志のすぐ近く、福山市立南保育所(旧南幼稚園)の桜

昨夜も桜を楽しみました。阿じ与志の桜鯛料理です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鯛刺身 (阿じ与志 広島県福山市)

四月から阿じ与志の主役はです。
「魚味礼讃」の関谷師匠にかぶれ、恥を知らぬワタシ。
さっそく店で、「鯛の香りを味わうことにします」と宣言しました!

ほ~。ではこの四つの鯛の刺身でどれが一番うまいのかな?
山葵も醤油もつけずに、まず食べてみられい。わかるはずだが?
と、店主。メッキの厚さを試すような難問をいきなり出してきました。

Madaisashimi
▲阿じ与志 天然鯛料理 四尾の鯛刺身(クリックで拡大します)

阿じ与志の鯛はもちろん天然の地物。1.5~3キロの極上ものだけです。
尾道魚市場で、店主が見立てて仕入れているわけですが、それでも外れがあるという。
四尾の鯛のうち、一尾は外れ、一尾は飛び切りうまい。残りは合格ライン。というヒント。

四つのどれも切り口につやと張りがあり、遜色なさそうに見えます。
あえて言えば、皮目の赤のせいで、左から2番目が一番美味しそうに感じます。

「鯛の香り」が感じられるかもしれないと思って、よく味わいました。が、香り感ぜず!
歯ごたえは、一番左が最もありました。が結局のところ、どれが一番うまいのか?
まったく自信がありません。あえなく降参。(皆さまスミマセン。この程度です!)

正解は、一番左は歯ごたえは一番だが甘みがない。左から二番目は一番甘みがある。
評価の基準は「甘み」ということは分かりました。でも肝心なのは「甘み」を感じる能力。

花を虫眼鏡で見るのと、裸眼で見るのとでは、世界がまったく違うように、
並の舌では感じられない、味覚のかすかな差をはっきり弁別できる人がいるのです!
利き酒師は、その分かりやすい例でしょう。それにしてもすごい。脱帽!

「まあ、場数ですから。あまり気にしないで、、」と正ちゃんは慰めてくれましたけど、
食通ぶっても、薄いメッキじゃすぐはがれてしまいます!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

アサリ料理 (阿じ与志 広島県福山市)

次に出たのはアサリの酒蒸し。笠岡寄島産だそうです。

貝も大きいが、身は殻から飛び出しそうなほど詰まっていて、
その色は、味の濃さを表しているようなくちなし色をしています。

Asaributteryaki

■阿じ与志のアサリ料理 アサリの酒蒸し

先日読んだ「魚味礼讃」に、ハマグリについてですが、こう書いてありました。(72P)

魚介類でも鳥獣でも、加熱して身が膨らむものは素材が優れています。加熱して身が縮むものは当然美味しくないという、素材に対する常識がわれわれにはあります。韓国産のハマグリを加熱すると情けないほど身が縮むのは、皆さんよくご存知でしょう。日本のハマグリは潮汁や焼きハマグリにすると、貝殻から飛び出しそうになるほど身が膨らみます。
熱いうちに食べると、潮の香りとアサリの濃厚な旨みの調和。
なめらかで、やわらかな噛み心地を味わくことができます。美味い!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

マダイ料理 (阿じ与志 広島県福山市)

今晩は珍しい鯛料理がでました。ワタシは初めてお目にかかりました。
この料理、なんと名づけているのでしょう?店主。

お答え:鯛の残り物で適当に作ったもの。名前はアリマセン!

Tainimono

阿じ与志のマダイ料理  タイのモツ煮?

タイの皮、肝、そして多分、胃腸、などが入った煮付けです。これはタイのモツ煮だ?
美味い魚は捨てるところがないと云いますが、それがまことだと証明するような料理。

実に美味い!

とろっとした皮、クリクリとしたのは胃でしょうか。淡黄色の肝は、きめが細やかで、
脂がのっているのにさっぱりしています。自然な甘みのでた出汁もすごく美味しい。

ワタシだけでなく、お隣のご贔屓も感心してました。さらに念を押すように・・
かの関谷文吉氏はフォアグラも含めて鳥獣の内臓の味調は単調で、白身魚、なかでも
タイやヒラメの肝や胃腸の品位の高さに到底かなわない、と著書で一刀両断です。
(またもや、魚味礼讃 42P)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

カツオ刺身(阿じ与志 広島県福山市)

次は、これも今が旬の魚、鰹です。

ところで、同じ赤身魚でもカツオとマグロの味が違うことは誰でもわかります。
では、カツオはどんな味?と聞かれたらどう答えますか?う~ん。(沈黙)
美味礼讃の著者、関谷氏の答えは明快です。(こんな風に云えるようになりたい!)

カツオの味覚の本質は、酸味がどのように変化するということに尽きるでしょう。(時期尚早では)酸味の他は何もなく物足りませんが、時期になると、さらっとした脂ののりに甘みや渋みが感じれられてくるのです。

Katuosashimi_2

■阿じ与志 カツオ料理 カツオ刺身

カツオは、ねっとりした独特の歯ごたえを楽しむものと、ワタシは思っています。
分厚い切身でなければ、それを充分に感じることはできないでしょう。

関谷氏は鰹の上物を、本羊羹やつきたての餅に例えられています。
ねっとり感の強さ、なめらかさを基準にされているようです。

阿じ与志の鰹の刺身を食べてみて、この点は合点がいきましたが、
酸味の中にある微妙な甘みを感じとるには、まだ十年早そうです!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

鯛料理 桜鯛の塩焼き (阿じ与志 広島県福山市)

鯛は、日本では魚の王様ということになっています。
尾頭つきの鯛は、振舞い料理として最高位にあります。

阿じ与志、今晩のメインディッシュは、
体長は40cm近く、産卵前でよく脂がのった桜鯛。
尾頭つき半身の塩焼きです。すごい迫力。感動ものです!

Taishioyaki

■阿じ与志の鯛料理 桜鯛の塩焼き(クリックで拡大します)

阿じ与志の鯛は塩焼きにすると、刺身とはまるで違って、明確な味を主張します。
きめの細かい身には、たっぷりのった脂の甘み~上質で気品のある~があります。
皮目も表面はパリとし、内側はとろっとしていて、とても見逃すわけにはいきません。
頭の骨周りには思わぬほど大量の身がゼラチンとともに隠されています。
大きな目玉はどろりとしていて、珍味といってよろしいでしょう。

▼美味しい鯛はこんな風に食べたいね。というお手本を見せていただきました。

Tai2

お隣のご贔屓が平らげた跡です。見事です。美味しい魚への敬意があります。
好きなかたは、この骨に熱湯を注ぎます。骨周りからでた出汁が美味いのだと、
すすっていらっしゃいます。骨までしゃぶりつくすのは魚への礼儀ですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「魚味礼讃」という名著

魚好きな方、日本料理が好きな方にお勧めしたい本を読みました。
かなり版を重ねた名著だそうで、知らなかったのかといわれそうです。(汗!)
「魚味礼讃」(関谷文吉著、中公文庫BIBLO)という本です。

美味学の古典、ブリヤ・サヴァランの「美味礼讃」は食通文化人が書いた本ですが、
翻訳が悪すぎて投げ出しました。 こちらは鮨職人さんが書いた本で、とても平易です。
卓越した美点は、日本料理としての魚を知り尽くしているとしか思えない説得力です。

510zrd0vrvl_sl500_aa240_

amazonに的確なレビューがありました。

食材としての魚類と味覚にたいする深い愛情と愛着に満ちた素晴らしい短文集。一芸を成した人が書く文章によく見られる、自身の生業に対する揺るぎない自信がもたらすまったく気負いのない文章は、じつに読みやすく繰り返し読み返してしまう面白さがあります。
本書が以後の魚類に関する規準書といってもよく、今後もけっして品切れさせずに残すべき本として星五つの最高のものであると評価せざるをえません。(emir1969さんのブックレビューより部分引用)

著者の関谷氏がもっとも云いたかったこと。それは、魚の生命は香り
冒頭の章「真の食味を伝える香りの意識」(19P )を読むと、こう書いてあります。

私が食味に関して常に考えていることは、この嗅覚がとらえる香りという意識です。果物などについては、誰でも香りの意識を持って食べているようですが、魚にも同じ意識を持って食べていただきたいのです。

魚にも香りがあるのです。タイにはタイの、ヒラメにはヒラメの香りがあります。それを見極めることが魚を見分ける最良の方法ですし、食味の認識を高める最も大事なことなのです。

そして、その香りがわれわれにとって満足できるものか、あるいは不快に感じられるものかで、そのものの価値が決まるということに気付いているひとは、少ないように見受けられます。

鮮度が落ちると不快な臭いがしますが、かすかでもすぐ分ります。(甲殻類に顕著)
鮮度のよいフグやタイ、アコウ、ハモなどは無臭だと思い込んでいました。
魚の価値~特有の香り~に、ちっとも気付いていなかったことになります!
これからは退化した嗅覚を呼び覚まし、香りを意識して味わうことにします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年3月 | トップページ | 2008年5月 »