12月のつき出し(ガラエビ)

今年ももう師走の五日(土曜日)。風が吹いて寒いです。冬らしくなりました。
今晩の阿じ与志は、府中のご贔屓が先客です。隣席させていただくことに。

ご贔屓から面白い話が聞けて楽しい。つい食べるのを忘れるほどはずみます。
そうなると誰かの機嫌が悪くなります。ごもっともです。

出された料理は(最高の状態ですから)、すぐ食べないといけません!

Sgaraebi

■阿じ与志 師走のつき出し ガラエビ

今晩、最初のつき出しはガラエビ。瀬戸内海の小さな海老です。
身は小さいですが、弾力があって甘味が強く、とても美味です。

新鮮なガラエビのむき身を、少し刻んで昆布で〆てあります。
ワタシが大好きなつき出しのひとつです。

ということで、最初に出されたつき出しはすぐさま食べましたが、
話に夢中になるのが、ワタシの悪い癖。つぎはどうなるやら?


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〆は雑煮で

「蒸しちり」はふぐ雑炊ができない。無水鍋を使うのだから当然のことなのですが、
食べられないとわかると、余計に食べたくなるものです。

「餅を食べたら?」と店主がすすめてくれました。

Szouni

■阿じ与志の雑煮

正ちゃんが手渡してくれた雑煮の腕には、なんと餅が三つも入ってます!
よもぎ餅、あわ餅、それに白餅。餅は好きだが、こんなに食えるだろうか?

と心配するほどのこともなく、全部たべてしまいました。、出汁がうまいからだね。

今夜は、新しいふぐ料理を食べられたし、ご贔屓からはタメになる話を聞けたし、
楽しい時間を過ごせました。大満足でご帰宅です。

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広島産松茸の陶板焼き(ならぬタジン鍋蒸し)

松茸の最盛期をねらって催された今夜の会ですけど、
肝心の松茸は今年も大不作。これからはもう豊作はありえないそうです。

店主、福山では手に入らないと悟るや、神石まで買い出しに行っている様子。
この涙ぐましい努力(!)のおかげで、ワタシたちの願いはかなえられました。

さて松茸だが、まず焼いて食べよう。それからちり鍋にもたっぷり入れよう。
スポンサーの果敢なる決断に、一同まったく異存なし。

Matutake

■阿じ与志の松茸(広島県神石産)

出された松茸。大きな俎板皿に山盛りにされてます。う~ん、美味そう。
これはでかいね。品質もいい。最高級の松茸だ。さすがに阿じ与志だ。

「つぼみ」だから香りはそれほど強くない。焼くと香りがでてくるだろう。
「開き」は香りが強いけど、形はこちらがいいね。などとてんでに評してます。

Matutake2

この松茸。今年からは陶板ではなく、タジン鍋で蒸し焼きすることに。
例年通り、鍋奉行が上手に仕切ってくれます。

松茸は焼くと水分が抜けてしまいます。タジン鍋なら蒸しますから、ふっくらします。
それでも、「もたもたしてはダメ。表面が汗をかく位で」と、細かく注文をつける方が・・・

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蓋をあけると、松茸の香りがすごい。座敷中にいっぺんに広がります。
きれいに出来てます。さっそくポン酢で賞味しましょう。

これほど食えるとはありがたや。貧乏神も当分寄り付くまい。
かくして、めでたくも全員が松茸を堪能できたのであります。

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松茸の蒸し焼き(タジン鍋) 

松茸は、今年もどうやら不作のようで、なかなか入手できないそうです。
今夜のは当地の産地、神石の仲買人と涙ぐましい交渉の末、手に入れたそうで、
店主、惜しむように見せてくれました。う~ん、嫉妬するほど立派な松茸だ!

曰く。当地の松茸はきれいに裂ける。県外のはこうはいかない。

Smatutake

■阿じ与志の松茸(広島県神石産) 松茸の蒸し焼き

今晩はこれまでの陶板焼きとは違う道具です。とんがり帽子みたいな蓋です。
タジン鍋といって、モロッコの民族料理に使う無水鍋です。と正ちゃんがヘルプ。
はは~ん。蒸し焼きできる鍋か。これはいいね。

Smatutake1

貴重なる松茸を、新兵器のタジン鍋であっさりと蒸し焼きします。少しずつね!
蓋をあけると同時に、いい香りが店中にひろがります。ポン酢でいただきます。
もう最高にいい気分です。

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クロカワの蒸し焼き (阿じ与志 広島県福山市)

珍しい茸(キノコ)があるから、ついでに食べてみたら?
黒皮(クロカワ)というんだ。昔の神石の山には今の時季、いっぱい生えていた。

なるほど傘の表面は皮みたいだ。裏は白く、まるでサンゴのような形状です。
きのこ図鑑>クロカワに詳しい解説と画像があります。謝謝!

Skuroko

■阿じ与志のクロカワ料理 クロカワの蒸し焼き

苦味があり、酒肴として珍重される。と、きのこ図鑑にありましたが、当を得てます。
天然、野性の風味です。珍しい!いま時は、苦い味の食材がほとんどないですね。

ところで、このクロカワの蒸し焼きでも使われたタジン鍋ですが、どうやら
モロッコ料理のタジンをヒントに、ふぐの新しいメニューを考えたようです。
なずけて「蒸しふぐ」。どういう料理なのかとても楽しみです。

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大根餅 (阿じ与志 広島県福山市)

十五夜の夜はお月見が習わし。昔は月が見える場所に、薄(すすき)を飾って
月見団子・里芋・枝豆・栗などを盛り、御酒を供えて月を眺めたそうです。

今夜のつきだし。月見料理という趣向なのでしょうか、お団子のような料理が?

Daikonmochi

■阿じ与志 九月のつきだし 大根餅

これは大根餅といって昔からある料理。大根とうるち米でつくるんだ。(注)
餅に中には栗を入れてみた。まあ食べてみて。

桜餅みたいですが、もっとねばりが強いです。うるち米だからでしょうか?
何気に食べると、大根が入っているとは気がつかないと思います。
とろみのあるつゆも美味しいけど、栗が入って秋らしいですネ。

昔あった料理を、阿じ与志の感覚でリメイクし、蘇らした。というわけだ。
今夜は珍しいものを食べました。

注)-----------------------------------------------------
中華料理にも「大根餅」があります。こちらに料理法の解説がありますが、
全く別物です。日本の大根餅はシンプル。まことに日本的ですね。

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イチジク料理 阿じ与志 広島県福山市

はい。と出されたつきだしの一品。これはなんでしょう?
ナスのような肌ですが、形は丸です。新種なのかな?

匙(さじ)で一口食べると・・・なんとイチジクです。

Ichijiku

■阿じ与志の無花果(イチジク)料理

イチジクとはちょっと思いつかなかった。意表をつかれました。
もう秋なんだ。子供のころはどこの家にもあって、いっぱい実った。
光景が目に浮かびます。ああ懐かしい・・・

ところで、このクリーム状のものは何だろう?
一口なめてみると、乳脂肪分はなく、ゴマの味がします。
すり潰したゴマを何かでのばしてあるようですが、何だろう?
(女将によれば、ゴマと豆乳の和えもの。豆乳とはね!)

イチジクとゴマがあうとは思いもしませんでした。
なるほど、これでデザートではなく料理になってます。

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ジュンサイ料理 (阿じ与志 広島県福山市)

つぎの料理は、夏の風物詩がキャッチフレーズのジュンサイ
今晩のジュンサイは、涼しげでしゃれたガラスの器に盛られてます。

Juinsai

■阿じ与志のジュンサイ料理 ジュンサイと鮑、車エビの酢の物

たっぷりしたヌルがあって箸でつまみにくいですけど、見た目の清涼感といい、
ツルりとしたのど越しといい、ジュンサイならです。今年も夏が来ましたね。

こちらの土佐酢がまたよくて、鮑やら海老とよくあってます。
美味しくていつも飲みほしてしまいます。

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鯛卯の花 (阿じ与志 広島県福山市)

次の一品は、卯の花(うのはな)。惣菜ではおなじみです。
う~ん。これはただの「おから」のように見えます。具に何かあるのだろうか?

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■ 阿じ与志の卯の花料理 鯛卯の花

え~っと、これは銀杏。これは筍。これは・・・・と、
具を探るように食べていると、店主。我慢できずに、

それはただのおからじゃないの。鯛の身を刻んで、卯の花と具を煮込んでるの!

恐ろしいもので、見慣れたものは先入観で食べてしまいます。
注意力を働かせていませんから、よほど予想と味が違っていない限り、
なんにも印象が残りません。食べた後で聞いても、祭りの後です。

国宝と聞いて初めて、すすぼけた仏像を熱心に見るようなワタシなどは、
先によく聞いてから、食べるほうがずっと美味しいですね。

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仕上げはご飯を

「最後はご飯でも一口いかがですか?」と店主は、先生に尋ねます。
出されたのはこちらですが、汁物があります。

Sshiae

これは味噌汁でした。阿じ与志で味噌汁を食するのははじめてです。
赤味噌仕立てだと思いますが、出汁がいいのか、味噌がいいのか、旨い。
ありきたりの料理を、ありきたりでないほど上質にする。さすがです。
虚飾をきらい、実質を尊ぶ阿じ与志らしい。

先生も大満足。わざわざ福山に寄り道していただいた甲斐がありました。
広島でどんなもてなしを受けられても、ひけをとることはあるまい。

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