鱧かまぼこ(阿じ与志 広島県福山市)

七月の初日。本日は阿じ与志に行って見たいという若い衆と二人です。
魚は好きで、懐にあうような魚料理屋(?)には仲間とよく行くそうです。
阿じ与志は今の時期は「鱧」です。気に入ってくれるでしょうか?

さて、本日の最初に出されたお通しは・・・・・・
初めてみる料理です。すり身のようですが、かまぼこ?

Hamokamaboko

■阿じ与志の鱧料理 鱧かまぼこ

正真正銘の手作りかまぼこ。初めて作ったそうで、材料は鱧とイカと塩だけ。
想像するに、イカはつなぎと弾力を出すために使うのではないでしょうか?

食感ですが、かまぼこらしい、しなやかな弾力はそれほど強くありません。
グチとかエソとか、かまぼこになるために生まれたような魚にはかなわない?
でも、味ならさすがに鱧です。上品でくせがありません。

この鱧かまぼこ。大変な手間をかけて作られているわけですが、
いささかも先入観のない若い彼は、あっという間に食べ、美味いと一言。
う~ん。講釈にまどわされぬ、かなりの食通なのかしらん?

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ジュンサイ料理 (阿じ与志 広島県福山市)

まだ梅雨は明けていないようですが、暑い日が続くと夏を感じます。

夏らしい食材といえば、じゅんさいです。
阿じ与志のじゅんさいは山形県大谷地沼の天然ものです。

Jyunsai

阿じ与志のジュンサイ料理 じゅんさいと鮑の酢の物

本日のジュンサイの酢の物には鮑が合わせてあり、ぐっと夏を感じさせます。
ヌルの食感を味わいながら一芽づつ食べ、鮑はどうかなと、ゆっくり食べますが、
若い衆は、うまいといいつつ、これもあっという間にかたづけてしまいました!

なんだか、もったいない食べ方のような気がするのは歳のせいでしょうか?

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あこう洗い(阿じ与志 広島県福山市)

「あこうの洗いです」と、正ちゃんが次の料理を出してくれました。

ご存知のように「洗い」は、刺身を氷水に浸し、身を締めて食べさせる料理です。
歯切れのよい弾力がでるとともに、脂分が抜けさっぱりした味になります。
夏の料理として、氷上にたっぷり演出されて盛られることが多いですね。
(見た目はいいですけど、肝心な刺身は水っぽくなってしまいます)

洗いといえばスズキ。というのがお決まりです。あこうの洗いとは珍しい。

Akouarai

■阿じ与志のあこう料理 あこう洗い

薄くそいだ切身は、白くなって締まり、硬めの歯ごたえになります。
皮つきの切身のほうは、あこうのうまい皮をあじわうことができます。

暑い夏は、さっぱりしているのが好まれるのかもしれませんが、
洗いにすると、あこうのおいしい脂分を抜くことになります。
めったに食べないワタシなどは、もったいない感じもします。

とはいえ、あこうの洗い。十分に美味しいですからお間違いなく。

注)----------------------------------------------------
洗いは、生き締めでなければまったく美味くないそうです。しかも、
死後硬直が始まる前の弾力のあるうちに切身にしたものに限るとか。

あこうを生簀から取り出し、〆るところを丁度見ることができました。
首のところを千枚通しでひとつきです。どこでもいいってものではなくて、
下手なやりかたでは、すぐ硬直が始まるとか。奥は深いですね。

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鱧なべVS鱧すき(阿じ与志 広島県福山市)

鱧は鱧なべにする?鱧すきの方がいいかな?
「鱧コース」のメインディシュ(?)は、鍋(なべ)か鋤(すき)のどちらかを選びますので、
店主が尋ねたのです。皆さまにもどんな鱧料理なのかご紹介しましょう。

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阿じ与志の鱧なべ(鱧の基本料理です)

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▲鱧なべの食べ方その1
出汁を入れた鍋で鱧や野菜を煮て、ポン酢で頂きます。ふぐちり鍋と同じで、鱧と野菜類をごった煮にしないで、交互に入れることが美味しい食べ方の基本です。
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▲鱧なべの食べ方その2
時には、鱧を梅肉で食べましょう。出汁に切身をくぐらせると、きれいにカールします。
鉢の氷水でさっと冷やしてから、ふきんで水をきれいに取ります。梅肉をお好みでつけていただきます。

阿じ与志の鱧すき(阿じ与志だけのオリジナル鱧料理です)

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▲鱧すきは、すき焼き鍋で鱧を食べます。材料は骨切り鱧とごぼうとネギだけです。
Shamosuki1 Shamosukis
▲出し汁を鍋に多めに注ぎ、ごぼうを敷き詰めるように入れてから、鱧をのせます。その上にネギをたっぷりのせて、しばらく煮たら出来上がり。といた卵でいただきます。皿を全部平らげてから、次回を始めます。すき焼きのように甘い出汁ではありません。あっさりしています。

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若い衆にはどちらがいいだろう?少し悩みましたが、阿じ与志の鱧が初めてなら、
まず定番がよろしかろうと「鱧なべ」に決めました。次は「鱧すき」にしましょう。

Hamo2
▲本日出された骨切り鱧。

食べ方を講釈しようかと思っていたら、正ちゃんが簡潔明瞭に説明してしまいました。
惜しくもワタシの出番なしです!あとはマイペースでやってね。お酒は足りてる?

「どう?鱧は美味しいでしょ?」「別のお店でも食べて見るといいよ」など、くどくど、
言うのは、年寄りじみた押し付けみたいで、ぐっとこらえました。

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ハモそうめん(阿じ与志 広島県福山市)

鱧なべを平らげたら、ハモのいい出汁が残ります。締めの料理には、
この美味しいハモだしを使う、ハモそうめんがいいです。

Hamosomen

阿じ与志のハモ料理 ハモそうめん

ゆでた素麺を冷やさず温かいままで、暖かいつゆをかけて食べますので、
そうめんというより、「にゅうめん」といったほうが分かりやすいですね。

そうめんは、三輪の三年もの大古物(おおひねもの)だそうで、最後まで腰があり、
しっかりしています。のど越しもいいです。

ハモ出汁つゆは、あっさりしているのに奥行きがあるという、とても日本的な味です。
若い人は濃厚な味付けに慣れているので、もの足りないと感じるかもしれません。
「ああ美味しかった」と若い衆は言ってくれましたが、本当にわかったのかなあ?

辛口の店主いわく。あなたの昔と同じだよ。犬も美味いものは美味そうに食べる!
う~ん。子どもが喜ぶような単純なうまさは、レベルの低い美味さ。
ワタクシはそんなことも分りませんでしたから、もっともな指摘かも?(ゴメンネ)

ともあれ、今回を機に、彼が料理の質に関心をもってくれればいいなと思いました。

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さくらんぼ「佐藤錦」(阿じ与志 広島県福山市)

今日はデザートがあります。といって出されたのがこれです。
さくらんぼの高級ブランド「佐藤錦」。

Sakuranbo

とても甘い。ちっともすっぱくない!

日本の果物はひたすら菓子化しているようです。この流れでは当然のことですが、
昔の味を知るものにとって、酸味のないさくらんぼは、さくらんぼらしくない。などと、
若者が経験しようのない昔のことをいうから嫌われます。

そう、美味しければいいのです。

人知をつくして改良したとはいえ、さくらんぼ自らが作り出した最高の甘みです。
菓子とは違うのです。日本じゃなきゃ食べられない最高級の果物の一つですね。

今夜は珍しくお店がすいていたので、店主も二代目も客にかまう余裕がありました。
若い彼が阿じ与志を知るのには、よかったと思います。ではそろそろ・・・

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ギギ(ヒイラギ)料理 (阿じ与志 広島県福山市)

ギギ(ヒイラギ)は、カタクチイワシ、イカナゴ、ママカリ、ネブトなどとともに、
瀬戸内海を代表する小魚です。いずれも全長は5~6センチにすぎませんが、
なりは小さくても、味はなかなかのもの。地元の方なら誰しも認めるところです。

ワタシの母は活きのよいギギを買うと、一匹づつ、丁寧に鱗と内臓をとり、
焦がさないように焼いてから、二杯酢に漬けていました。なんとも根気のいる仕事です。
酢に漬けておくと、骨まで柔らかくなる上に、保存がきくからだと教えてくれました。

オヤジはギギの少しばかりの身を骨からはがしつつ、きれいに食べていました。
子供ころは、そんな細かいことは面倒だし、格別に美味いと思えませんでした。

ギギを出されたとたん、はるか昔のことが鮮やかに思いだされました。

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阿じ与志 ギギ(ヒイラギ)料理 ギギの煮付け

頭と尾をはねても5センチ以上ありますから、ギギとしては大物(?)です。
身も厚いです。身離れもいいから、食べやすいほうです。

しかし、やはり小魚です。オヤジは実に上手に食べていたと思う。
背びれのところについた身も美味いので、しゃぶりたくなりますが、
小骨が気になって、口のなかでもごもご。実にみっともないです。

そうそう、阿じ与志のギギ。食べにくい頭は落としてありましたが、
鰓のところにある小豆くらいの肝は、ちゃんと残してありました。

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六月時季の刺身 (阿じ与志 広島県福山市)

阿じ与志は他の一品料理屋さんとはすこし違います。どこが違うのでしょう? (注)

殆どのお店は、お品書きにずらり書いてあり、客はタコくれ、トロくれと注文します。
年を通しての同じ料理があり、別に時季の料理などと添え書きがあるのが普通です。

阿じ与志は時季ごとに主役の魚は決まっていますが、準主役の魚は毎日違います。
その日にならないと、何がでるのかわからない。正真正銘、時季の魚料理だけです。

店主が今日はこれと決めたものを、客は食べる。という店主おまかせ型(?)です。
江戸っ子でもここまではと思うくらい威勢のいい店主です。驚かないでくださいね。

そんな店ですから、あれやこれや好きに食べたい方には、決してお薦めしません。
最上というならのなら、ぜひ食べて見たい。という味にこだわる方にお勧めします。

こんな前置きをすると、出たばかりの一品もいつもと少し違った説明になります。

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阿じ与志 六月ある日の一品料理 お刺身(鰹・あこう・アオリイカ)

赤身の鰹、白身のあこう(キジハタ)、アオリイカ、と三種の刺身の盛り合わせです。
いずれも今の時季が旬です。吟味した極上の食材を、丁寧に料理してあります。
最高の状態で出されますから、すぐに食べましょう。

小品ですが、阿じ与志の実力がどんなものか、十分に分ります。

能書きを聞くともっと美味しいですね。遠慮しないで尋ねたほうがいいですよ。
家族だけでやっているのがいいところ。みんな一度でアナタを覚えてくれます。

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注)阿じ与志の特長についてもっと知りたくなった方は、このブログのプロフィール
阿じ与志ホームページ「お店について」も見てやってください。

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鱧料理 (阿じ与志 広島県福山市)

今年も半年が過ぎ、もうすぐ夏が来ます。そういえば去年は猛暑でしたね。
阿じ与志も六月からは夏の魚が主役。そうあこう(キジハタ)です。

どうやら、今晩はあこうを堪能させてやろうという店主の心づもりのようですが、
「今年の鱧も、一口味わってみられい。」と出してくれました。

Yakihamo

阿じ与志の鱧料理 鱧のあぶり

丁寧に骨切りした鱧の切身。まず身の側からあぶり、次に皮の方からあぶると
きれいにカールして、こんなにきれいにできます。(誰でもやれそうに見えます)

あぶりはステーキでいう、ミディアム・レア。
月並みな表現で好きじゃありませんが、「表面はパリッと。中はしっとり柔らか」です。
阿じ与志の鱧は甘みが豊かです。それにかさかさ骨っぽくない。

名脇役の「梅肉」が、鱧の味を引き締めています。(注)
鱧の上にのっかているのは、二年ものの一種だれで、
▼は三年ものを炊き込んである二種だれです。

Bainiku
阿じ与志特製の梅肉 二種だれ

マイルドな二種だれを、鱧の皮目のほうにちょっとつけて食べると、
舌の上で最初にこちらを感じますので、酸味の強い一種だれと合わせて、
「一口で二度美味しい鱧」というわけです。

あっというまに食べてしまいましたが、満足です。

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注)
今年も六月の初めに和歌山から、梅「古城の3L」が届いたと聞きました。
さっそく女将。阿じ与志だけの梅肉の味をきっちり受け継いでもらいたいと、
若夫婦と一緒に仕込んだそうです。来年に一種だれとしてレビューします。

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キジハタ(あこう)すなずり (阿じ与志 広島県福山市)

「すなずり」といえば、たいてい焼き鳥を思い浮かべます。確か胃袋でした。
魚でも「すなずり」と呼ばれるところがあります。腹の下のふくらんだところです。(注)
有名なのはマグロやブリで、マグロの大トロはこのすなずりと、カマからとれます

魚のすなずりのところは脂肪層と腹筋が発達して内臓を保護してます。
小魚ではほんの少ししかないし、見てくれも悪いので、見向きもされませんが、
実は脂がのっていて、とても美味しい部分なのです。(味は細部に宿る?)

白身魚のキジハタ(あこう)にも、もちろん「すなずり」はあります。ただし、
こんなすなずりの刺身が取れるほどのキジハタは、そういないでしょうネ。

Kijihatasashimi

阿じ与志 キジハタ料理  キジハタ(あこう)すなずり刺身

すなずりのところは殆ど内臓だから身は薄い。でもこの刺身、厚さ7ミリは優にある。
食べてみるといつものキジハタとは違う。こりこり感が強く、脂も相当のっています。
筋は包丁の入れ方がよいのか、ちっとも気になりません。

いかに大きなキジハタ(あこう)だったのか。後でみた兜焼きと中落ちで分りました。
今晩は珍しいものを食することができました。きてよかった!

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あこう肝料理 (阿じ与志 広島県福山市)

肝を珍重する食通は多いです。一番うまい肝は何かという話になりますが、
関谷師匠は名著「魚味礼讃」で、魚の肝の方が鳥や獣の肝より上等だとし、
なかでも白身のタイやヒラメの肝や内臓の品位の高さを称賛されています。

とらふぐの肝は「絶品」だそうです。でも残念ながら禁止されてて食べられません。
アンコウの肝(アン肝)は、とらふぐの肝とそっくりが売りで、かなりの人気ですけど、
「品位が高い味」とまではいえないのでは?

前置きが長くなりました。本題のあこうの肝です。
あこう自体が幻の高級魚などとテレビで紹介される魚ですから、
肝となると超レアな食材です。皆さま食されたことはありますか?

Akoukimo

阿じ与志 あこう料理 あこう肝のポン酢あえ (あこう肝・皮・胃)

本日出されたあこうの肝。その立派な姿にまずビックリ。長手で6cmはあります。
大きな肝に隠されるようになりながら、皮と胃も入っていました。

さてお味のほうです。肝はふっくらしてあまい。想像と違い、脂を殆ど感じません。
「絶品」は使い古され意味のない言葉になりました。きわめて上品な味といいます。
ゼラチンがたっぷりの皮はこりこりし、胃は筋肉の弾力があります。
ポン酢が、舌をピリッとさっぱりさせて、味を引き締めています。

う~ん。それにしてもこんな肝をもつあこう・・・超ビッグなやつですね。
もう二度と味わえないような気がします。謝謝。

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アコウ料理 (阿じ与志 広島県福山市)

美味い魚を美味しく味わえるのは、まず刺身、次が塩焼き、最後が煮付け、
という順だ。あこうもその例にもれない。と、左のご贔屓がおっしゃいました。

一般論としてはそのとおりですが、あこうの塩焼き? まだ食べたことがありません。

左のご贔屓に、大皿に乗せられたあこうの兜焼きが出されました。デカい頭に仰天!
右のご贔屓には、大皿に中落ちの塩焼きが乗ってます。でかい骨ぼねに感激!
想像するに、このあこう。全長は50センチ近くあったのではなかろうか?

お二人の皿を覗き込み、ジロジロうまそうに眺めていますと、いいことがありました!
ここをわけてあげよう。一番うまいところだからね。と、いただけたのが▼これです。

Kizihatanakaochi

阿じ与志 アコウ料理 アコウ中落ち塩焼き (すなずり)

あこうのすなずり。刺身も取れない端きれ(?)ですけど、ゼラチンがたっぷりだ。
ゼラチンは煮ると、ドロッとした感じですが、塩焼きではプリプリした感じになります。
白身のところは弾力があり、脂の甘みも強く感じます。すなずりらしいところかな?

またもや珍しいものを食することができました。しかし、
実にはしたない行いでした。皆さま決してマネをされませんように。

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海うなぎの蒲焼 (阿じ与志 広島県福山市)

寿司を代表として日本の魚料理は世界で大人気ですが、不思議なことに、
鰻の蒲焼は人気がないそうです。(タレはテリヤキと似てないかい?)

世界はともかく、右のご贔屓は阿じ与志の海鰻がことのほかお気に入りです。
大皿に乗せられた丸々一匹分の蒲焼を、ぺろりと平らげてしまいました。
あのでかいあこうの中落ちを、すでに胃に収めているのですから、もう脱帽です!

小食なワタシの〆には、「お子様向」蒲焼を用意してくれました。

Unagikabayaki

Zukemono

阿じ与志 海うなぎ料理 海うなぎの蒲焼と特製の浅漬け

阿じ与志の鰻タレは、甘すぎずあっさりしたほうですが、それでも蒲焼です。
ワタシはご飯と一緒じゃないと食べられない派。酒飲みじゃないですね。

ときどき特製の浅漬けをかじりながら、できたての蒲焼をご飯で平らげ、
出された熱いほうじ茶をぐっと飲む。・・〆たという感じがします。

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初物イチジク (阿じ与志 広島県福山市)

「本日はデザートに珍しいものがあるよ」と出されました。

ほ~、イチジクですか。もう出ているの!
イチジクの最盛期はお盆のころです。初物はハウスものでも7月中旬でしょう。
本日は6月7日ですから、普通の初物より一ヶ月以上早いですね。

どこより早く初物を出す。というのは、
客を驚かせるのが好きな店主の決まり手の一つにすぎません。

Ichijiku

阿じ与志のデザート 笠岡産初ものイチジク

岡山県笠岡市はイチジクの名産地として有名です。こちらの生産者の方から、
毎年、どこよりも早い初物イチジクが届きます。

昭和30年代のころは福山の街中でも、たいていの家の庭に植えてありました。
時季になると、勝手にとっては腹いっぱい食べたものです。よき時代ですね。
ほうばって食べていると、子供のころが鮮やかによみがえります。

今夜は、すごいあこうを味わうこともできました。もういうことなし。


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食事の作法・日本料理のマナー

年配のお客さんの食べ方を見ていて、「お、決まってる。スマートだね」
と感じることがよくあります。形だけでもマネしたい!

食事の作法・日本料理のマナー 

下のことなどは基本中の基本ですから、皆さまとっくにご承知のことですが、
ご存知ないような若い方も見られますので・・・・・・

■背筋を伸ばし、姿勢よく食べる。
背筋を曲げて、口を卓の皿に近づけて食べてはいけません。(犬食いになります)
①手に持てる大きさの皿や碗は、手に持ち口に近づける。
②大皿に盛られた料理は、一口で食べられる程度に箸で小分けし口元に運ぶ。
 (汁がたれるようなものは小皿にのせ、なければ手を添える)

■正しい箸の持ち方をする。
きちんと箸を持てない→箸先で細かい作業ができない→雑で見苦しい食べ方になる
というまずい習慣への流れとなります。

箸はシンプルですが、手わざを要求する洗練された道具です。
ナイフとフォークといった刃物を食事の場で使う文化の方がよほど野蛮です。
食べ物をしっかりつかむことができ、機能的にもすぐれています。
正しく持っているかどうか▼でチェックしてみましょう。

Hashi
Yahoo!きっず「正しいはしの持ち方」より

Yahoo!きっず「食事マナー」は子供向きですが、日本料理の作法(マナー)も含め、
服部幸應先生ご監修の簡潔で的を射た内容です。

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福山バラ祭りの夜は (阿じ与志 広島県福山市)

本日(5月17日)は「福山ばら祭り」の初日。日中は汗ばむような陽気でした。
町の商店街も、珍しいくらい(?)賑わっていました。いいことですね。

夕方からは、バラ公園経由の阿じ与志行き。到着は六時ジャストの予定です。
五月だから主役は石鯛のはずですが、どんな料理が出るのか楽しみです。

Ajiyoshiikesu

店には一番のり。どんどんお客さんが来て、あっという間に大賑わいです。
生簀には石鯛、あこう、それに鱧も。初夏を感じます。ここもにぎやかだね。

さて、料理のほうは・・・・

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5月の付きだし (阿じ与志 広島県福山市)

つきだしは正式には突き出しと書きます。
今の若い方には、相撲の決まり手を連想させ、すこし乱暴な感じがしますので、
このブログでは付きだしと書いています。

店に入って最初に酒を注文すると、(自動的に?)ついてくる一品料理のことです。
これは小料理屋さんのしきたりで有料です。まあテーブルチャージみたいなものです。
酒と同じタイミングで出ますが、たいていが付けたしのような料理です。(注)

でも、阿じ与志のは、決して間に合わせの料理じゃありません。
今日の付きだしは何だろう?お楽しみの一品料理になってます。

5gatutukidasi

阿じ与志 五月ある日の付きだし 大蛸の刺身・鱧卵焼き・煮小鮑

生の大ダコの足をこんなに厚く切ると、噛み切れないのではと思いきや、
身が引き締まっていて、快適な噛み心地です。磯の香りを感じました。

鱧のすり身が入った鱧卵焼き。ふっくら焼けておいしい。ワタシの好物のひとつ。

小鮑はトコブシに似てますけど、鮑の子供。薄味の味付けで、
柔らかく、こりこりした食感はしっかり残してあります。

付だしをもたもた食べていたら、どうやら、次の料理が・・・

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注)
日本料理屋のしきたりをあまりご存じない、若い方に向けて書きました。
なお、「つきだし」は関西の言葉で、関東では「お通し」といいます。
懐石料理系では「先付け」ともいいます。三つはほぼ同じ意味です。


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あさり酒蒸し (阿じ与志 広島県福山市)

あさりの時季です。子供と行った潮干狩りが懐かしい!
こんなに立派なアサリは獲れませんでしたけれど・・・・・・・

Asarisakamusi

阿じ与志 アサリ料理 アサリの酒蒸し

アサリを陶板に並べてコンロにおき、酒を振りかけて、蓋をする。
それだけのように見えますが、どうしてこんなにうまい料理になるのだろう?

大きな身が美味なことは承知です。汁もうまいので全部飲みたいのですが、
陶板が熱いので口もつけられず、いつも残ります。残念でたまりません。

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カツオ刺身 (阿じ与志 広島県福山市)

五月(さつき)の季節感をあらわす有名な俳句があります。

目には青葉山ほととぎす初鰹 (注)

阿じ与志。今年の初鰹は四月初旬でしたけど、
すさみケンケン鰹」がすっかり気に入り、時季の定番になりつつあります。

Kenkenkatuo

阿じ与志の鰹料理 ケンケン鰹の刺身

鮮度がいいので、生姜ではなく山葵で食べるのを、すさみ漁協では薦めています。
生姜は生臭み(鮮度が落ちると出る)を消すためだからだそうですが、一理あります。

この時季の鰹は脂がまだ乗っていないので、本来はさっぱりしています。
そこで、切身にピリッとするニンニクをのせ、その上に山葵を置き、
刺身醤油で食べるのが、この鰹を味わう阿じ与志のスタイルです。

本日の鰹は皮目を残し、食べやすいよう美しく包丁を入れてあります。

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注)
江戸時代の俳人、山口素堂 (1642~1716)の作です。
「目に青葉山ほととぎす初鰹」と読まれることが多いですが、
正式には字あまりの「目には青葉」と、「は」が入るそうです。

こちらのサイトの方によれば、江戸時代の初鰹はとても高く、
到底、庶民の口に入る代物ではなかったようです。(一匹90万円!)
そこで、この句は次のように解釈するのが正しいとされています。

目には青葉、耳にも山ほととぎすが聞こえる清清しい5月になったので、
初鰹が口に入ったら言うことないのになー

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サザエつぼ焼き (阿じ与志 広島県福山市)

サザエの殻にはツノがつきものですが、瀬戸内海のサザエにはツノがありません。
波が穏やかだと必要ないからだそうです。(ツノが転倒防止の働きをする?)

サザエといえば、つぼ焼きということになっています。

Sazaetuboyaki

阿じ与志 サザエ料理 サザエつぼ焼き

実はワタクシ、サザエの肝(というのかワタというのか奥にある内臓?)が苦手です。
苦いだけで、ちっともうまくないと思います。(好きな方には、ごめんなさい)

アレが入っていると困ったなと思いつつ、入口から切身をつまみ出して食いました。
つぎつぎと奥まで引き出しましたが、最後までありません。う~ん。
取り除いてあることからすると、やはり美味くないんですね。

そうそう、身を平らげたら、巻貝にたっぷり残った汁を飲み干しましょう。
つぼ焼きの値打ちはこの汁にある。と思えるほど美味いですから。

つぼ焼きなんて簡単に作れますけど、料理となると天地の開きがでます。

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アオリイカ料理 (阿じ与志 広島県福山市)

アオリイカ。当地ではミズイカと呼ばれているように、身は半透明。
海中ではどこにいるのかわからないそうです。

まるでステルス戦闘機。餌をとるには十分すぎる性能ですけど、
イカ好きのヤマト民族には効果なし。最高級のイカと目をつけられてしまった!

産卵のため浅場にいく今の時期は、旬として特に狙われてしまいます。

Aoriika

阿じ与志のアオリイカ料理  アオリイカ醤油焼き

アオリイカは身質が堅く締まっていて、甘みがあるところがいいですね。
刺身も美味いですが、本日のように醤油焼きにしても、香ばしい香りに、
歯ごたえといい、甘みといい、格別なイカだと実感します。

細かい包丁目は、このイカの繊細で上品な味を表現しているように見えます。

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石鯛薄造り (阿じ与志 広島県福山市)

さてさて、本日も真打の登場。五月の主役は石鯛。別名、黒口(クログチ)です。

阿じ与志では五月の主役ですけど、月を通して登場することはまずありません。
二週間、長くて二十日くらいした出演しない、気まぐれでわがままな役者です。

Ishidaiusuzukuri

阿じ与志の石鯛料理(黒口料理)  石鯛薄造り

石鯛は、フグの次に身の堅い魚といわれています。
だから、刺身は薄造りが適しています。

フグと同じように、ポン酢でいただきます。
こりこりしたところはフグに似てますが、甘みが強いです。

お隣のご贔屓に「石鯛の香りはなんともいえないね」と同意を求められました。
その域にいまだ達せないワタシは、あいまいにうなずきました。(汗!)
お気に入りの久保田をすすめながら、つづけてご贔屓いわく、

美味い石鯛が揚がる九州の島には何度も行きました。
確かに魚はいいですが、料理になってなかった。
あちこちの美味いといわれる店で散々食べましたが、
阿じ与志が日本一と断言できます。

こんなお客さんばっかりなんですから、阿じ与志も幸せものです。


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石鯛兜焼き (阿じ与志 広島県福山市)

石鯛でも大物はクチグロ、当地では黒口(クロクチ)と呼ばれています。
口の周りが黒いところからつけた名前で、実に分りやすいですね。

黒口をみると、ワタシはあの人の顔とだぶります。そう、カールおじさん
だからか、強くて怖そうに見えるけど実は愛嬌のある魚。だと思っています。

Ishidaikabutoyaki

阿じ与志の石鯛料理  石鯛の兜焼き(黒口の兜焼き)

同じ鯛と名がついても、真鯛が優美な光源氏なら、石鯛は勇猛無双の源為朝。
兜焼きは、お上品に箸で食べることなど不可能な料理。石鯛にふさわしい料理。

骨や鰓などを手で裂くように取りつつ、骨付き肉の要領でかじり、しゃぶります。
白身には脂がよくのり、甘みも強い。メリハリのきいた分りやすい美味さです。

骨周りには隠れるように身が詰まっています。見逃さないでください。
目や、口周りはゼラチンの豊富なところ。そうそう、皮が特に美味しい魚です。
残しては兜焼きを食べたことになりません。骨の山ができたら拍手喝采!

こんな食べ方も、美味い魚と本物の料理人に対する敬意の一つだと思います。

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海うなぎ料理 (阿じ与志 広島県福山市)

今晩の阿じ与志はいつになくバラエテイがあった。
大タコ、アオリイカ。貝は小鮑、アサリ、サザエ。魚は鱧、鰹、それに石鯛。
十分に堪能したので、そろそろ・・と思っていたら、

今日は鰻が入っているから、食べていかなきゃダメだよ。と店主。
いそいで、別腹を用立てることにしました。

Unadon

阿じ与志の海うなぎ料理 鰻丼

関西の鰻が好きになれません。脂っぽいうえになんだか骨っぽい。
ふあ~とし、さっぱりめの江戸の鰻が好きなワタシです。

阿じ与志の鰻は海で育った天然の海うなぎ。
養殖物のような過剰な脂がない。泥臭さがない。
これを、阿じ与志は関西風に蒸さずに焼くのだが、

身がふんわりとして、皮はパリッとしてます。適度な脂分です。
タレも甘すぎず、辛すぎず抑制されてます。
出来立ての鰻丼は、まったくもって美味い。

こうして今夜も阿じ与志で至福のひと時をすごしたのでありました。

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小野二郎氏 タイをかく語りき

なぜ三ツ星の鮨屋、「すきやばし次郎」の鮨種にタイがないのか?
理由を、店主の小野二郎さんが以下のように語っていました。(注1)

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▲小野二郎師匠(フジテレビNONFIXより)

うちの店で扱う白身は、夏場が常磐沖のマコガレイ、冬場が青森あたりのヒラメです。
・・・白身といえばタイを連想する方も多いでしょうが、私は扱いません。
本当にタチのいいタイは、東京の築地には来ない確信があるからです。

というのも私は28歳のときから6年大阪の鮨屋の雇われ親方をしていました。
・・・・そこで初めて明石のタイに出会うのですが、もうそれは感激だった。
はちきれそうな身の張り、深い色、香り、甘み、かみ心地。

とにかく大阪、関西は刺し身といえばタイ、姿焼きやあら炊きもタイ。タイだけはまるごと
一匹食い尽くすという土地柄で、どうしたってその格にはうるさい人が多かった。(注2)

ですから明石、鳴門、淡路あたりで揚がる最高のタイは、そのまま関西圏で消費され、
今だってこっちにはなかなか来ない。築地にも千葉や神奈川方面から上物は来るけれ
ど、向こうの天然物には負けます。結局、向こうの海の水がタイに合うんでしょう。(注3)

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注1)
「鮨を握る 小野二郎(6)」読売新聞連載:時代の証言者(2008/5/15)より引用
注2)
阿じ与志のお客さんは、たいていがその「うるさい人」です。
注3)
明石鯛は昔から有名です。かの魯山人先生も明石鯛は格別と書いています。
しかし、わざわざ「瀬戸内海鞆の浦辺りで獲れるもの」とことわりを入れていますので、
正確に言えば、先生がほめたのは当地、備後灘か燧灘のタイということになります。
最高のタイは明石産だけではないことを申したく、恐れ多くもつけ加えます。

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日式海鮮料理のファンと阿じ与志に

台湾でもしゃぶしゃぶなど日式(日本料理)が流行ってるのはご存知かと思いますが、
「高級日本料理ならどこ? 」と現地の人に聞けば、答えは必ず三井(Mitsui Taipei)
それほど有名な日式海鮮料理店が台北にあることは、あまり知られてないようです。

ワタシ、こちらで接待していただいたことがあります。(2006年5月)
現地では破格の値段にもかかわらず、お店は大繁盛。空席が見当たりません。
個室もすべて予約ずみだそうで、かの国の方の食に対する情熱には敬服しました。

台湾の日本料理と聞いてどうかなと思いましたが、予想は見事に外れ!
しっかりした食材を使ってあり、料理もきちんとしていました。演出も当を射てます。
日本から取り寄せるという活きタラバ蟹。客を驚かせる効果も満点です。(関連記事)

SmitsuiSkaniSsashimiSsushiSyakimonoSnabe








日本料理は中華料理のこってりした味付けとはまったく異質。
それが美味しいものと受け入れられているという現実を見て、
日本料理は日本人でなければ分るまいと考えていたのは,
実に浅はかな了見。単なる思い上がりだと気づきましたネ。

前置きが長くなりました。
私事で恐縮ですが、ゴールデンウィークで息子夫婦が帰省してくれました。
彼のお嫁さんは台北出身で、お父さんは三井が大のお気に入りなのです。
もちろん、彼女も日式海鮮料理は大好きだそうです。

本日(4/48)、彼らと阿じ与志に参上。彼女がどういうか興味津々です。

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台湾のグルメと阿じ与志に(その2)

阿じ与志の四月の魚料理を、台湾の女性グルメはいかに評価したか?
料理の感想をメールしてくれましたので、ご紹介しましょう。
少し不慣れなところがありますが、ほぼ完璧な日本文です。

▼この日に出た料理(雲丹飯は撮るのを忘れてしまいました。スミマセン!)
Smimiika2SasarisakamushiSkatsuoStaisashimiStaishioyaki











ミミイカの煮付:見たときはビックリしてどうしようかなと正直にちょっと悩みました。
形に拒否があったが、食べてみたら味は普通のイカでした。身もたまごも詰まっていて、
おいしかったです。(注:ミミイカは珍しいイカですが、そんなにユニークな形かな?)

アサリの酒蒸し:シンプルでありながらアサリの本来のうまみを出した、
とても海の風味を感じさせてくれた一品でした。(注:笠岡寄島産。身が大きいです)

鰹の刺身:身に臭みがぜんぜんなくて、筋もなくて、いくらでも食べられる感じでした。
(注:和歌山のケンケン鰹は鮮度がいい。大蒜は台湾では定番の薬味です。)

鯛の刺身:こちらも身に臭みが全然なく、鯛がこんなにおいしいとは知らなかった。
(注:尾道産天然もの。嗅覚の敏感な人は鮮度の落ちた魚の生臭さにすぐ気づきます)

鯛の塩焼き:まずは大きさにびっくり。こんなに立派な鯛は初めてです。
身に弾力があって、彼(夫のこと)は鯛でおなかがいっぱいになったと言ったが、
私はこんなおいしい魚をまだまだ食べられると思いました。(注:体長45cm真鯛片身)

雲丹飯:雲丹が大好きな私にピッタリのご飯です。
黄身を混ぜるので味が濃厚でしたが、ご飯と雲丹だけでもおいしいでしょうね。
(注:広島県大島産の赤雲丹です)

彼女は日本酒もいけます。久保田はよく知っているし、本日でた福山の珍しい酒も
「甘口ですね」など・・・たいしたものではありませんか。

とっても美味しかった。といってもらえたので、よかった、よかった。
皆さまも安心して台湾のグルメな方を、阿じ与志にお連れくださいませ。
外連のない日本のよさ、日本料理のよさを分っていただけると思います。

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福山市立南保育所の桜

今年も桜の四月がめぐってきました。
福山は桜の開花が遅く、本日(4月6日)がどうやら満開です。

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▲阿じ与志のすぐ近く、福山市立南保育所(旧南幼稚園)の桜

昨夜も桜を楽しみました。阿じ与志の桜鯛料理です。

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鯛刺身 (阿じ与志 広島県福山市)

四月から阿じ与志の主役はです。
「魚味礼讃」の関谷師匠にかぶれ、恥を知らぬワタシ。
さっそく店で、「鯛の香りを味わうことにします」と宣言しました!

ほ~。ではこの四つの鯛の刺身でどれが一番うまいのかな?
山葵も醤油もつけずに、まず食べてみられい。わかるはずだが?
と、店主。メッキの厚さを試すような難問をいきなり出してきました。

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▲阿じ与志 天然鯛料理 四尾の鯛刺身(クリックで拡大します)

阿じ与志の鯛はもちろん天然の地物。1.5~3キロの極上ものだけです。
尾道魚市場で、店主が見立てて仕入れているわけですが、それでも外れがあるという。
四尾の鯛のうち、一尾は外れ、一尾は飛び切りうまい。残りは合格ライン。というヒント。

四つのどれも切り口につやと張りがあり、遜色なさそうに見えます。
あえて言えば、皮目の赤のせいで、左から2番目が一番美味しそうに感じます。

「鯛の香り」が感じられるかもしれないと思って、よく味わいました。が、香り感ぜず!
歯ごたえは、一番左が最もありました。が結局のところ、どれが一番うまいのか?
まったく自信がありません。あえなく降参。(皆さまスミマセン。この程度です!)

正解は、一番左は歯ごたえは一番だが甘みがない。左から二番目は一番甘みがある。
評価の基準は「甘み」ということは分かりました。でも肝心なのは「甘み」を感じる能力。

花を虫眼鏡で見るのと、裸眼で見るのとでは、世界がまったく違うように、
並の舌では感じられない、味覚のかすかな差をはっきり弁別できる人がいるのです!
利き酒師は、その分かりやすい例でしょう。それにしてもすごい。脱帽!

「まあ、場数ですから。あまり気にしないで、、」と正ちゃんは慰めてくれましたけど、
食通ぶっても、薄いメッキじゃすぐはがれてしまいます!

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アサリ料理 (阿じ与志 広島県福山市)

次に出たのはアサリの酒蒸し。笠岡寄島産だそうです。

貝も大きいが、身は殻から飛び出しそうなほど詰まっていて、
その色は、味の濃さを表しているようなくちなし色をしています。

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■阿じ与志のアサリ料理 アサリの酒蒸し

先日読んだ「魚味礼讃」に、ハマグリについてですが、こう書いてありました。(72P)

魚介類でも鳥獣でも、加熱して身が膨らむものは素材が優れています。加熱して身が縮むものは当然美味しくないという、素材に対する常識がわれわれにはあります。韓国産のハマグリを加熱すると情けないほど身が縮むのは、皆さんよくご存知でしょう。日本のハマグリは潮汁や焼きハマグリにすると、貝殻から飛び出しそうになるほど身が膨らみます。
熱いうちに食べると、潮の香りとアサリの濃厚な旨みの調和。
なめらかで、やわらかな噛み心地を味わくことができます。美味い!

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マダイ料理 (阿じ与志 広島県福山市)

今晩は珍しい鯛料理がでました。ワタシは初めてお目にかかりました。
この料理、なんと名づけているのでしょう?店主。

お答え:鯛の残り物で適当に作ったもの。名前はアリマセン!

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阿じ与志のマダイ料理  タイのモツ煮?

タイの皮、肝、そして多分、胃腸、などが入った煮付けです。これはタイのモツ煮だ?
美味い魚は捨てるところがないと云いますが、それがまことだと証明するような料理。

実に美味い!

とろっとした皮、クリクリとしたのは胃でしょうか。淡黄色の肝は、きめが細やかで、
脂がのっているのにさっぱりしています。自然な甘みのでた出汁もすごく美味しい。

ワタシだけでなく、お隣のご贔屓も感心してました。さらに念を押すように・・
かの関谷文吉氏はフォアグラも含めて鳥獣の内臓の味調は単調で、白身魚、なかでも
タイやヒラメの肝や胃腸の品位の高さに到底かなわない、と著書で一刀両断です。
(またもや、魚味礼讃 42P)

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カツオ刺身(阿じ与志 広島県福山市)

次は、これも今が旬の魚、鰹です。

ところで、同じ赤身魚でもカツオとマグロの味が違うことは誰でもわかります。
では、カツオはどんな味?と聞かれたらどう答えますか?う~ん。(沈黙)
美味礼讃の著者、関谷氏の答えは明快です。(こんな風に云えるようになりたい!)

カツオの味覚の本質は、酸味がどのように変化するということに尽きるでしょう。(時期尚早では)酸味の他は何もなく物足りませんが、時期になると、さらっとした脂ののりに甘みや渋みが感じれられてくるのです。

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■阿じ与志 カツオ料理 カツオ刺身

カツオは、ねっとりした独特の歯ごたえを楽しむものと、ワタシは思っています。
分厚い切身でなければ、それを充分に感じることはできないでしょう。

関谷氏は鰹の上物を、本羊羹やつきたての餅に例えられています。
ねっとり感の強さ、なめらかさを基準にされているようです。

阿じ与志の鰹の刺身を食べてみて、この点は合点がいきましたが、
酸味の中にある微妙な甘みを感じとるには、まだ十年早そうです!

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鯛料理 桜鯛の塩焼き (阿じ与志 広島県福山市)

鯛は、日本では魚の王様ということになっています。
尾頭つきの鯛は、振舞い料理として最高位にあります。

阿じ与志、今晩のメインディッシュは、
体長は40cm近く、産卵前でよく脂がのった桜鯛。
尾頭つき半身の塩焼きです。すごい迫力。感動ものです!

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■阿じ与志の鯛料理 桜鯛の塩焼き(クリックで拡大します)

阿じ与志の鯛は塩焼きにすると、刺身とはまるで違って、明確な味を主張します。
きめの細かい身には、たっぷりのった脂の甘み~上質で気品のある~があります。
皮目も表面はパリとし、内側はとろっとしていて、とても見逃すわけにはいきません。
頭の骨周りには思わぬほど大量の身がゼラチンとともに隠されています。
大きな目玉はどろりとしていて、珍味といってよろしいでしょう。

▼美味しい鯛はこんな風に食べたいね。というお手本を見せていただきました。

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お隣のご贔屓が平らげた跡です。見事です。美味しい魚への敬意があります。
好きなかたは、この骨に熱湯を注ぎます。骨周りからでた出汁が美味いのだと、
すすっていらっしゃいます。骨までしゃぶりつくすのは魚への礼儀ですね。

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「魚味礼讃」という名著

魚好きな方、日本料理が好きな方にお勧めしたい本を読みました。
かなり版を重ねた名著だそうで、知らなかったのかといわれそうです。(汗!)
「魚味礼讃」(関谷文吉著、中公文庫BIBLO)という本です。

美味学の古典、ブリヤ・サヴァランの「美味礼讃」は食通文化人が書いた本ですが、
翻訳が悪すぎて投げ出しました。 こちらは鮨職人さんが書いた本で、とても平易です。
卓越した美点は、日本料理としての魚を知り尽くしているとしか思えない説得力です。

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amazonに的確なレビューがありました。

食材としての魚類と味覚にたいする深い愛情と愛着に満ちた素晴らしい短文集。一芸を成した人が書く文章によく見られる、自身の生業に対する揺るぎない自信がもたらすまったく気負いのない文章は、じつに読みやすく繰り返し読み返してしまう面白さがあります。
本書が以後の魚類に関する規準書といってもよく、今後もけっして品切れさせずに残すべき本として星五つの最高のものであると評価せざるをえません。(emir1969さんのブックレビューより部分引用)

著者の関谷氏がもっとも云いたかったこと。それは、魚の生命は香り
冒頭の章「真の食味を伝える香りの意識」(19P )を読むと、こう書いてあります。

私が食味に関して常に考えていることは、この嗅覚がとらえる香りという意識です。果物などについては、誰でも香りの意識を持って食べているようですが、魚にも同じ意識を持って食べていただきたいのです。

魚にも香りがあるのです。タイにはタイの、ヒラメにはヒラメの香りがあります。それを見極めることが魚を見分ける最良の方法ですし、食味の認識を高める最も大事なことなのです。

そして、その香りがわれわれにとって満足できるものか、あるいは不快に感じられるものかで、そのものの価値が決まるということに気付いているひとは、少ないように見受けられます。

鮮度が落ちると不快な臭いがしますが、かすかでもすぐ分ります。(甲殻類に顕著)
鮮度のよいフグやタイ、アコウ、ハモなどは無臭だと思い込んでいました。
魚の価値~特有の香り~に、ちっとも気付いていなかったことになります!
これからは退化した嗅覚を呼び覚まし、香りを意識して味わうことにします。

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赤貝とニシ貝の刺身 (阿じ与志 広島県福山市)

瀬戸内海は貝類も種類が多い。鮮度のいいものは、どれを食べても美味い。
穏やかなせいか、きめが細やかで大味でないところが、いいと思います。

今晩の阿じ与志。地場で獲れた、超新鮮な貝の刺身がでました。

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■阿じ与志の貝料理 ニシ貝と赤貝の刺身

今の時期が旬の赤貝。鮮やかな朱色が食欲をそそります。
こりこりとした歯ごたえが、持ち味です。ヒモもオイシイですね。

ニシ貝は大きな巻貝。当地ではアカニシの名でも通っていますが、
アワビとよく似た味と噛み心地。こちらのほうが好きという方もいらっしゃいます。

江戸前の貝も、江戸で食べるとたいそう美味しいですが、
当地で食べるなら、瀬戸内の新鮮な貝が一番ですね。


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すさみケンケン鰹の刺身 (阿じ与